河北春秋

 仲むつまじいカップルがあいさつして回るのを見て、国会は変わったと感じた方も多かろう。「白亜の恋」と騒がれた園田直元外相と天光光夫人のときは、異なる事情とはいえ毅然(きぜん)としていたような▼自民党の宮崎謙介衆院議員が妻である金子恵美衆院議員の出産に合わせ、男性議員で初めて育児休暇を取るそうだ。「国会議員が率先して育児参加することで、女性の進出につなげたい」と▼出産に伴う長期欠席は16年前の橋本聖子参院議員の妊娠にさかのぼる。産休に異を唱えたのが、元札幌高検検事長でミニ政党にいた佐藤道夫さん(故人)だった。産休制度導入を決めた参院本会議でただ一人、反対票を投じた▼仙台市に生まれ、弊紙記者をよく自宅に招いた佐藤さんは「限りなく重い職責を考えれば、一般社会で認められているとしても安易に休むのは許されますか」と話した。責任のある者は身をなげうつ覚悟がいる。そんな気骨を感じた▼今回も慎重論と賛成論に分かれる。いざ、国民のために駆け付けられるよう特権を有する立場と育児の間合いをどう取るか、大いに論じてほしい。公明党の山口那津男代表は「子育てに参加するのは極めて大切だが、国会議員は他の職業と少し異なる」と語った。これがすんなり心に落ちるが、どうだろう。(2016.1.10) 


2016年01月10日日曜日

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