河北春秋

 <するりするりと世論をかわし国民軽視の安倍政権>。ちょっと円楽さん、高視聴率の『笑点』でそんな都々逸をやると、番組を降ろされちゃうかもよ。なんてことを今月の放送を見て思ってしまった▼この春、テレビの報道番組の名物キャスターらが相次いで交代する。テレビ朝日系『報道ステーション』の古舘伊知郎さん、TBS系『NEWS23』の岸井成格さん。NHK『クローズアップ現代』の国谷裕子さんも降板の方向だ。いずれも政権に辛口な番組と人物。昨年、自民党の事情聴取や総務省の行政指導を受けた▼1960年の米大統領選の最中、ケネディ候補がテレビ局の報道姿勢に警告を発した。大統領になったら放送事業を認可・監督する委員を任命するのは自分だと。社長は脅迫にひるまず放送の自由を守った▼政治からメディアへの圧力は昔からある。批判や異論を封じれば権力への信頼が高まると信じているらしい。まるっきり逆だと思う。多様な視点を示す自由があるから国民は議論でき、政策を判断することができる▼米テレビジャーナリズム草創期の60年代から活躍した故ウォルター・クロンカイトが書いている。「独裁政治台頭の最初の兆候は、間違いなく言論の自由に対する介入という形で現れる」。萎縮してくれるな。(2016.1.28) 


2016年01月28日木曜日


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