河北春秋

 JR仙台駅前で暑さの中、笑顔で語らう中国人の家族を見かけた。仙台市内のホテルでも海外の客の姿が目立つようになった。今年1〜3月、東北に泊まった外国人客は前年同期比で6割増という▼東日本大震災、東京電力福島第1原発事故が起きた際、留学生ら多くの外国人が東北を去った。重い風評も残ったが、あれから6年。北海道新幹線の開業が、道中にある東北の魅力再発見の契機になったそうだ▼宮城県内への観光客数も昨年、震災前とほぼ同じに戻った。菖蒲田(同県七ケ浜町)など被災地の海水浴場再開(昨年8カ所)が後押ししたという。地元の努力がようやく実ってきた。2013年夏に再開した石巻市十三浜の白浜もそう▼津波で集落の40戸を流され、28人の命を失いながら「浜のなりわい、にぎわいを取り戻したい」と、住民有志の団体が毎夏「2日間限定の海開き」を続けてきた。海の家を復活させ、中学生の企画で海上運動会を催し、昨年の海水浴客は約1700人▼「美しい浜をもっと長く楽しみたい」との要望が多く、今年は行政の応援を得て「22日から、土日の海開きを3週続けてやります」と代表の佐藤尚美さん(44)。キャンプ場もできる来年は「一夏通して海開きを」と意気込む。東北の心がこもる夏を売り込みたい。(2017.7.13) 


2017年07月13日木曜日


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