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公判前日に裁判員選任 性犯罪被害者へ配慮 青森地裁

 9月2日から青森地裁で開かれる東北初、全国で3例目の裁判員裁判で、地裁は裁判員の選任手続きを前日の1日に実施する。東京、さいたま両地裁での2件の裁判員裁判では、初公判当日に行われており、選任手続き期日と公判期日の分離は今回が初めてとなる。青森地裁は、対象事件が性犯罪で被害者のプライバシー保護が求められることや、青森県の交通事情を考慮したとみられる。

 東京、さいたま両地裁は、公判初日の午前に選任手続きを実施し、昼休みを挟んで午後に公判を始めた。青森地裁は1日午後、選任手続きだけを行い、初公判は2日午前に開廷する。

 青森地裁は2005年6月〜09年5月、計13回の模擬裁判員裁判を開いた。選任手続き期日と公判期日を分離する方法を取ったことはなく、本番が初めての試みとなる。

 地裁は分離の理由を明らかにしていないが、関係者によると、裁判員裁判では全国で初めて性犯罪事件を扱うことが影響しているようだ。

 地裁は選任手続きで、被害者のプライバシーに配慮するため、裁判員候補者に事件概要を説明する際、被害者の氏名を明かさず、大まかな住所や年代を示すにとどめる。個別の候補者への質問でも、被害者や被告と関係がないかどうかなどを、裁判長らが慎重に確認する方針を掲げている。

 法曹関係者は「被害者の名前などを伝える、ほかの事件と比べ、作業時間が長くなることが予想される。分離方式ならば、その後の裁判日程などを気にせずに作業に集中できる」と指摘する。

 分離の要因として、もう一つ挙げられるのが青森の地理的な特徴、交通事情だ。

 下北半島の北端・大間町から地裁のある青森市までは片道約150キロ。公共交通機関を乗り継ぐと、最速でも約4時間かかる。仮に午前10時に選任手続きを始めるとすると、前泊が必要な場合も出てくるため、遠隔地の候補者に配慮したとみられる。

 半面、審理スケジュールにもよるが、分離することで、前泊を必要としない裁判員や補充裁判員の拘束が1日長くなることもある。

 裁判員候補者名簿に記載された下北地方の男性(40)は「性犯罪事件なので、慎重に選任するのはもっともだ」と理解を示しながら「日程が1日長くなるとしたら、仕事や日常生活に影響が出ないか心配だ」とも話している。


2009年08月30日日曜日

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