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3.11大震災
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年の瀬―被災地から(1)大船渡屋台村(大船渡市)/にぎわい復活へ再起

被災地の一角に、20の飲食店が集まりオープンした大船渡屋台村=20日午後6時15分ごろ、大船渡市大船渡町

 東日本大震災の津波で壊滅状態となった大船渡市大船渡町。かつては商店や住宅が立ち並ぶ中心街だった。冬の夜は駆け足でやって来る。日が落ちると暗闇に覆われ、震災で失われたものの大きさを際立たせる。
 年も押し詰まった20日夜、大船渡町の一角に復興の明かりがともった。「大船渡屋台村」。浸水域の約1300平方メートルの敷地に、20の飲食店が集まった。
 入居したのは多くが津波で自分の店を失い、再起を目指す人たち。その一人、お好み焼きと串カツがメーンの居酒屋「なにわ屋」店主の新山明男さん(65)は1999年に知人の縁で大阪から移り住み、大船渡で店を始めた。
 店は10年を超えたのを区切りに、昨年4月に閉じた。7カ月後には趣味の陶芸作りを生かし、市内に喫茶店を兼ねた陶芸ギャラリーを開く。だが、震災で全てを失った。
 震災後は栃木県に避難。そのまま住み続けるつもりだったのに、8月には戻った。「いつも大船渡のことが気に掛かっていた。現地の様子が報道されるたびに後ろ髪を引かれた」
 中小企業基盤整備機構が屋台村を建てる計画が進んでいた。「もう一度、商売を通して大船渡の復興に力を尽くしたい」と出店に手を挙げた。
 屋台村は午後6時に開業し、待ちかねた多くの市民が訪れた。小道の両脇に並ぶ店舗は15平方メートルほどのプレハブ。7、8人でいっぱいになる。
 なにわ屋を訪れた大船渡市の楽器店経営佐藤淳文さん(48)は「久しぶりのお好み焼きを味わえて、うれしい。復興のためにも長く続いてほしい」とエールを送る。
 年忘れで杯を傾ける人も多いのだろう。屋台村は夜更けまで、にぎやかな声に包まれた。
(山口達也)

 東北に甚大な被害をもたらした東日本大震災。忘れることができない2011年が幕を閉じようとしている。年の瀬を迎えた被災地の表情を描く。


2011年12月21日水曜日

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