<ツール・ド・東北>「交流楽しみ」三重のライダー5年連続皆勤出走

昨年のツール・ド・東北の公式ジャージーを着る石川さん。木曽三川沿いの遊歩道で練習を重ねる=11日、三重県桑名市

 宮城県沿岸で16、17日に開かれる東日本大震災の復興支援自転車イベント「ツール・ド・東北2017」(河北新報社、ヤフー主催)には、全国からライダーが参加する。三重県桑名市の元同市職員石川雅己さん(67)は5年連続の皆勤出走。「大会は被災地の今を知るいい機会。東北の人は明るく温かで、年に1度の交流が楽しみ」と心待ちにする。
 石川さんは2011年の震災数カ月後、石巻市などに復旧応援で派遣された旧知の仲間に会うため、被災地を訪れた。都市計画部門が長かっただけに、建物の基礎だけを残し、更地になった一帯の風景に「全て津波で流されたのか」と衝撃を受けた。
 その後も被災地が気になっていた。49歳でフルマラソンに初挑戦し、50歳を過ぎて自転車競技を始めた体力自慢。ツール・ド・東北の開催を知って、迷わず参加を決めた。
 13年の第1回は南三陸フォンド(旧ロングコース、当時160キロ)に挑戦。気仙沼フォンド(210キロ)を2年連続で走り、昨年は牡鹿半島チャレンジグループライド(100キロ)に参加。今年は16日の新コース奥松島グループライド&ハイキング(70キロ)に挑む。
 順位を競わないファンライド方式が気に入っている。「根性論にならずにコースを楽しみ、地元の名物を味わえる」。特に昨年の牡鹿半島の景色とクジラの焼き肉弁当が印象深く「またじっくり走りたい」と語る。
 津波被害に遭った石巻市中心部の旅館が定宿で、近所の酒屋さんには「三重の方だね」と言われるほど顔なじみに。震災直後に被災地を案内してくれた石巻市職員とも毎年、大会に合わせて懇親会を開く。
 ツール・ド・東北の歴史は被災地の歩みと重なる。石川さんは自転車にまたがり、商業施設の本格オープンやJR仙石線の全線復旧、災害公営住宅の建設を目にしてきた。
 昨年は女川駅前の新しい街などを見て「ようやく復興を感じられた」と言う。石川さんは「遠く離れていても東北の復興が気になる。被災地の現状を体で感じたい」と、今年もペダルをこぐ。


2017年09月15日金曜日


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