<ツール・ド・東北2017>「お帰り」ライダー バーベキューで再会喜ぶ

佐藤さん(右)らライダーと自宅庭でバーベキューを楽しむ民泊ホストの畑憲介さん(左から2人目)、成美さん夫婦=16日午後5時10分ごろ、石巻市美園

 2013年に始まり5回目を迎えた「ツール・ド・東北」は、地元住民が参加ライダーを自宅に泊める「民泊」が定着してきた。宿泊施設では味わえない心の交流が魅力となっている。
 石巻市美園の会社員畑憲介さん(37)の自宅は、発着点となった石巻専修大のすぐそば。17日に出走した東京の会社員佐藤勇樹さん(27)ら一行計4人を昨年に続き受け入れた。
 「ゆうきくん、お帰りなさい」。16日午後、庭のブロックにチョークで書いた歓迎の言葉で出迎えた。夕食は庭でバーベキュー。肉類や海産物をふんだんにそろえ、畑さんの妻成美さん(35)、長女杏奈ちゃん(3)、夫婦の友人を含め計10人でにぎやかに再会を喜んだ。
 畑さん夫婦は特に自転車に興味があるわけではない。同大が会場になるツール・ド・東北のイベントには第1回から足を運び、親しみを感じていた。
 憲介さんは穏やかで人当たりが良い。成美さんは皆でわいわい集まるのが好き。気さくな2人は市の広報誌で民泊を知り、「面白そう」と昨年、説明会に出てすぐに申し込んだ。
 佐藤さんは「東北に家族ができたよう。畑さん夫婦の人柄のおかげで、すぐ打ち解けられた。東日本大震災当時の話を聞けるのも大切な経験」と言う。
 今年5月には、青森県の自転車イベントに参加する途中、畑さん宅に泊めてもらうなど親交は深まっている。
 震災で、石巻市内の憲介さんの勤め先や成美さんの実家は津波で流失した。2人は「失ったものは多い。けれど、民泊での出会いのように新しく得たものもある」とかみしめる。
 畑さん夫婦は、昨年はレンタルだった布団を今年新調した。ライダーをこれからも迎える。


2017年09月18日月曜日


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