<楽天>則本止まらぬ進化 9回12K8勝目

8試合連続2桁奪三振を記録した東北楽天先発の則本(高橋諒撮影)

 東北楽天の則本昂大投手(26)は8日、仙台市のKoboパーク宮城で行われた交流戦のDeNA3回戦で12三振を奪い、8試合連続2桁奪三振として自身の持つプロ野球記録を更新した。米大リーグ記録はレッドソックスのペドロ・マルティネスとクリス・セールが持つ8試合連続。
 則本は八回、筒香から見逃しでこの試合10個目の三振を奪った。12奪三振で2失点完投する力投で両リーグ最多の8勝目を挙げた。
 この金字塔はどこまで積み上がるのか。則本が自身が持つ2桁奪三振の連続試合記録を8に伸ばすとともに大リーグ記録に並んだ。
 10個目の奪三振は八回1死二塁、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表で共に戦った筒香から。則本にはドクターK(三振)として自負があった。「(この日は3打席)3安打でやられっ放し。10個目は筒香から奪う」。七回、9個目を奪った直後、筒香を意識したように、不敵に笑った。
 いざ筒香と対すると、カウント1−2の4球目で勝負を決めた。149キロ直球を内角へ決め、見逃し三振に。1968年、江夏(阪神)が奪三振の年間最多記録を懸けた試合で、王(巨人)から節目の三振を奪うことにこだわった逸話がある。則本が球史を代表する奪三振王の姿をほうふつとさせたシーンだった。
 見事に筒香の裏をかいた。「3安打とも変化球をうまく拾われた。ここは逆に直球」と則本。捕手嶋の要求は外角だったが、内角へ切り替える意思を示した。「内角に投げ切れそうな気がするし、首を振れば相手も迷う」。白球がミットに収まった瞬間、則本は嶋を見て、喜びを押し殺すように何度かうなずいた。
 九回、最後の佐野を膝元の152キロで空振り三振に。則本はようやく右腕を突き上げ笑顔を見せた。「嶋さんにありがとうと言いたい気持ちが出てしまった」。自己最速タイの157キロも出た速球で6個、自慢のフォークボールで6個の計12奪三振。圧巻の投球でチームを連敗脱出に導いた。(金野正之)

◎梨田監督絶賛

 則本の快投に、梨田監督も目を見張った。「あの直球は前に飛ばすのがしんどい。空振りやファウルでカウントを稼いで、フォークボールで空振り(のパターン)だったね」と興奮気味に振り返った。
 「今年は球数をそれほど要せず、3、4球で三振を取っている。昨年は6、7球かかり、完投すると140球近くいっていた」と117球で完投したエースの成長を挙げた。
 「そのあたりも中6日のローテーションで回っている要因。しかも8試合連続2桁奪三振のうち、最初の勝ち負けが付かなかった試合以外は勝っている」とうなるしかなかった。

◎チームも賞賛

<嶋基宏捕手>
 「今日は直球の方が良かったと思う。150キロ以上なのに加えて制球がいい。素晴らしいスライダー、フォークボールもあったら、打者はなかなか対応できない」

<松井裕樹投手>
 「ボールがすごく、何球投げてもばてない。レベルが違う。今年は年間300奪三振いくんじゃないですか」

<藤田一也内野手>
 「投球のリズムが良いので、打線も守りもリズムが良くなる」(四回に適時打。守備でも活躍)

<与田剛投手コーチ>
 「途中から相手打線が変化球狙いになってくると、逆に真っすぐで押す配球に変えたのが良かった。九回も投げられるというので最後まで(マウンドを)託した」

<森山良二投手コーチ>
 「何も言うことがない投球だった。八回に10個目の三振を取り、九回は気持ち良く送り出すことができた」


2017年06月09日金曜日


先頭に戻る