<センバツ>由利工 ユニークな練習夢つかむ

21世紀枠で出場を決め、渡辺監督を胴上げする由利工の選手たち

 第90回選抜高校野球大会(3月23日から13日間・甲子園)の出場36校を決める選考委員会が26日、大阪市内で行われ、東北地区枠で昨秋の東北大会覇者の聖光学院(福島)、準優勝の花巻東(岩手)、4強の日大山形が選ばれた。戦力以外の要素を加味する21世紀枠では由利工(秋田)が膳所(滋賀)伊万里(佐賀)とともに選出された。



 21世紀枠で春夏を通じて初の甲子園出場を決めた由利工の選手たちは26日午後4時ごろ、雪が積もるグラウンドで夏井博美校長から吉報を伝えられると、歓喜の声を上げた。
 学校創立と同じ1962年の創部。昨夏の秋田大会では初戦の2回戦で敗れたが、秋の県大会で3位になり、東北大会に初出場。弘前東(青森)との2回戦では、九回2死から2点差を逆転し8強に進んだ。
 かつては登下校時、生徒の自転車の運転マナーが悪く、住民から苦情が寄せられた。2011年に須田部長と渡辺監督が就任したのを機に「地域に愛される由利工」を掲げ、部員が学校改革の先頭に立った。あいさつを徹底し、14年から2年連続で部員が生徒会長を務めた。高齢者施設の車いすを修理するなどボランティア活動にも励む。渡辺監督は「部員たちが自発的に行動した成果だ」と評価する。
 通常より細いバットとテニスボールを使ったユニークな練習を取り入れる。監督の指示ではなく、選手自身が考えてプレーすることでチーム力を向上させた。
 少子化と普通科志向による定員割れで統廃合が検討される中、夢の大舞台の切符をつかんだ球児たちへの地元の期待は大きい。
 畑山主将(2年)は「地域への感謝を忘れず、気持ちを前面に出していきたい」と意気込んだ。

[由利工]1962年に由利本荘市に創立された公立校。野球部は創立と同時に立ち上げられた。航空機産業を学ぶコースを設置し、地元で活躍する人材の育成に力を入れる。野球部員が先導してあいさつの励行などを行い、地域からも高い評価を受ける。


2018年01月27日土曜日


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