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<仙台L>メンタル鍛え快進撃 闘争心生む

精神面の成長もあり、ESで2位に入った仙台L=昨年11月8日、仙台市のユアスタ仙台

 サッカー女子、なでしこリーグの仙台レディース(仙台L)は昨年11月のエキサイティングシリーズ(ES)で2位となり、チーム発足4年目にして過去最高の成績を収めた。好調を保った要因の一つが、新たに取り入れたメンタルトレーニングだ。闘争心やチームの一体感を育み、劣勢でも粘り強く戦う姿勢が根付きつつある。
 メンタルトレーニングは、クラブのスポンサー企業で、メンタルトレーナー養成も手掛けるアイディアヒューマンサポートサービス(東京)の協力で導入。シーズン中、同社のトレーナーが月1回程度、仙台市のクラブハウスを訪れ、チーム全体のミーティングに参加した。
 自らメンタルトレーナーを務めた浮世満理子代表取締役は「チームミーティングでは、試合に勝つためにどういうことをするか、選手自身に考えてもらった」と説明する。
 2014年シーズン、リードされると立て直せず、そのまま負けてしまう試合が多かったため、失点した後にどう戦うかを話し合った。「点を取られたら、あえて声を出してプレーするようにする」「ミスをした選手を責めない」など、選手たちはミーティングで決めたことを実践していった。
 昨年11月8日、ES最終節の浦和戦では前半に先制を許しながらも後半に追い付き、ロスタイムに勝ち越している。試合後、FW小野瞳は「失点してもチームが落ち込まないようになった」と話した。
 この試合が象徴するように、14年までチームに欠けていた逆転勝ちを収めるたくましさが身に付いた。
 チームのけん引役として、メンタルトレーナーの個別面談も受けた大黒柱のMF川村優理は「好機で点が取れなくても、じれずに戦えた」と効果を実感。千葉泰伸監督も「チームがより一体感を持って戦えた」と口をそろえる。
 メンタルトレーニングは五輪選手などが集中力を高めるために活用するほか、昨年のラグビーワールドカップ大会で強豪・南アフリカを破るなど歴史的な3勝を挙げた日本代表がメンタルコーチを雇うなど普及が進む。仙台Lを運営するベガルタ仙台は、この取り組みを続け、創設5年の節目を迎える新シーズン、悲願のリーグ優勝を目指す。(加藤伸一)


2016年01月05日火曜日

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