宮城のニュース
  • 記事を印刷

<農協立てこもり>液体まき「火付けるぞ」

みどりの農協鹿島台支店の周囲を調べる宮城県警の捜査員ら=22日午前11時ごろ、大崎市鹿島台平渡

 「JAバンク内にはガソリンの臭いが充満していた」。大崎市鹿島台平渡のJAバンクで起きた立てこもり事件。客として一部始終を目撃した同市鹿島台の農業男性(53)が、容疑者と職員との緊迫したやりとりを証言した。

◎幹部職員「やめてくれ」容疑者に懇願

 男性がJAバンクを訪れた約5分後の午前8時40分ごろ、無職安部達広容疑者(60)=同市鹿島台木間塚福芦=が落ち着いた様子で入ってきた。紺色のジャンパーに黒いジーンズ姿。手にはガソリンのような液体を入れたバケツを持っていた。
 バケツをカウンターの上に乗せると、「はい、ガソリン」と話した安部容疑者。直後にバケツをひっくり返してカウンターに液体をまき散らし、さらにライターを片手に「火を付けるぞ」などと職員を脅した。
 その場にいたのは、男性客1人と金融担当の職員7人。幹部職員が「やめてくれ」と言うと、安部容疑者は「シャッターを閉めろ」と要求。金銭の要求はなかったが、JA幹部を呼ぶよう甲高い声で叫んでいたという。
 安部容疑者の入店から「シャッターを閉めろ」という要求まで約5分。男性はその直後、居合わせた職員に促されて避難した。幹部職員は「やめてくれ」「危害を加えないでくれ」などと、口々に安部容疑者に懇願していたという。
 JAバンクの大川昌秋支店長は「安部容疑者は『農協との取引の中でトラブルがあった』と話していたが、はっきりとしたことは分からない。地域住民に迷惑を掛け申し訳ない」と話していた。
 現場から約150メートル離れた場所にある鹿島台保育園(泉俊彦理事長、定員68人)は、犯人の逃走に備え、園内を全て施錠。泉理事長は「ガソリンをまいていたことが最も恐ろしかった。火災や爆発に備え、目の前の空き地に避難することも想定していた」と話した。


関連ページ: 宮城 社会

2015年05月22日金曜日

  • 記事を印刷

先頭に戻る