宮城のニュース
  • 記事を印刷

地震・噴火続発 列島1000年周期不安定?

 宮城、山形両県にまたがる蔵王山(蔵王連峰)など全国で火山活動が活発化する中、口永良部島・新岳(鹿児島県屋久島町)で爆発的噴火が発生した。日本列島に一体、何が起きているのか。専門家は「列島全体が周期的な不安定期に入りつつあるのでは」と推測する。一方で近年の火山に対する関心や情報量の増加に注目する見方もある。

◎大震災が影響か

 「日本全体が地震や火山活動の活発な時期に入りつつあるのではないか。地殻の中で1000年単位の変動が起きている可能性がある」
 東北大地震・噴火予知研究観測センターの山本希准教授(火山物理学)はこう推測し、2011年3月の東日本大震災が、列島の不安定期を再び引き起こす始まりになったとみる。
 実際、過去には三陸地方に大津波を起こした貞観地震(869年)、富士山の貞観大噴火(864〜866年)など約1000年前にも、地震や噴火が連続した時期があった。
 山形大理学部の伴雅雄教授(火山学)も「震災でプレートのひずみが解放され、火山を取り巻く環境も大きく変わった」と指摘。だが、「震災の影響とみられる火山の活性化は蔵王山など東日本が中心」と限定する。
 では、列島各地で報告が相次ぐ火山活動(地図)は何を意味するのか。
 東北大大学院理学研究科の西村太志教授(火山物理学)は「噴火する火山が、ここにきて急に増えているわけではない」と説明する。大きく変化したのは火山活動ではなく「多くの犠牲者を出した御嶽山の噴火(昨年9月)を契機とした火山への関心だ」と言う。
 「箱根山は2001年にも群発地震が増えた時期があったが、当時はほとんど興味を持たれなかった」と西村教授。いまは監視態勢が整い、「噴火警戒レベル」の運用も始まった。微小な変動でも情報が瞬時に広がり、耳目を集めるようになった。
 西村教授は「かつては人に知られず、記録もされない火山活動が数多くあった。火山との関係では社会的背景も考慮すべきだ」と言う。ただ「火山活動活性化の兆候がわずかでもあるのなら、警戒を怠ってはならない」と専門家は口々に助言している。


関連ページ: 宮城 社会

2015年06月03日水曜日

  • 記事を印刷

先頭に戻る