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「なでしこ」除染に奮闘中 作業員チーム結成

除染作業に取り組む「FKYなでしこ」のメンバー

 東京電力福島第1原発事故に伴い避難区域に指定されている福島県川俣町山木屋地区で、除染を担う女性作業員がグループ「FKYなでしこ」を結成し、復興の最前線を支えている。夏場もヘルメットにマスク、手袋、長靴、長袖の完全防備姿の現場で、女性ならではの視点と気配りが労働環境の改善に貢献している。

 FKYは福島、川俣、山木屋の頭文字を並べた。2014年6月に活動を始め、現在は21〜63歳の女性作業員約70人全員が所属する。月に一度の会合で意見を集約し、管理責任者に伝える。2カ月に一度は、独自に現場を巡回。毎回30人近くが参加し、注意が必要な場所をチェックする。
 除染作業員は草刈りや土のはぎ取り、ダンプカーの運転、フレコンバッグ(廃棄物保管専用袋)のタグ付けなどを行う。作業内容は男性と同じだが、もともと男性のみの職場だったため、女性が入った当初は作業環境の不備が目立った。
 なでしこ結成以来、女性用のトイレや更衣室を増設し、手洗い所にはハンドソープを用意した。小さいサイズの手袋や長靴を取りそろえるなど、メンバーの要望を受けて女性が働きやすい環境を整えた。
 女性同士がコミュニケーションを取る場ができたことの相乗効果も大きい。昨年11月から働く荒宏美さん(34)は「女性にしか話せない悩みを打ち明けることができる。他の女性と考えを共有できるのもいい」と安心して働いている。
 リーダーの小松恵美子さん(57)は「入れ替わりの多い職場だが、女性でもまた働きたいと思えるような場所にしたい」と話す。
 山木屋地区では現在、約2200人の除染作業員が働く。環境省によると、宅地の除染は既に終了し、年内には農地を含め、全て完了する予定。


2015年06月11日木曜日

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