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避難解除準備の楢葉 解体と修繕、思い交錯

修繕のため足場が組まれた家も目立つ=11日

 東京電力福島第1原発事故で全町避難し、避難指示解除に向けた準備宿泊中の福島県楢葉町で、住宅の解体と修繕が入り乱れるように行われている。
 解体は、東日本大震災で半壊以上と判定された建物や長期避難で荒廃した家屋を対象に、環境省が実施。納屋なども含め981軒(6月2日現在)の申請があり、320軒が取り壊された。町によると、申請のうち母屋は500軒程度。
 請負業者が25班に分かれ、作業に当たる。1軒の解体にかかる日数は平均で約2週間。月50軒のペースで町内から建物が消えていく。環境省は「全ての解体が終わるのは2016年度にずれ込む」と説明する。
 「いわき市で住宅を購入し、帰町しないと決めた」「家を新築してから楢葉に戻る」など町民の判断はさまざま。町は、母屋の半数近くが現地で建て替えられるとみている。
 帰町を視野に入れた住宅修繕も盛んだ。周囲に足場が組まれたり、内装の職人が出入りしたりする家があちこちで見られる。
 地元の諸橋建設工業の諸橋一通社長は「町内で40〜50軒はリフォームが行われているのではないか。10軒以上の現場を抱えている大工もいる。修繕を頼んでから、1年以上待つケースもあるようだ」と話す。
 解体と修繕が隣り合わせの場所もある。原発事故から4年3カ月。避難指示解除の時期が近づく楢葉町だが、住宅事情が落ち着くにはまだまだ時間がかかる。


2015年06月12日金曜日

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