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石巻の仮設 住民2割がぜんそくの疑い

 国立医薬品食品衛生研究所(東京)と独立行政法人国立病院機構相模原病院(相模原市)の研究者らは、東日本大震災で被災した石巻市の仮設住宅で昨年実施した呼吸器アレルギー集団検診の結果をまとめた。受診者の2割以上にぜんそくか、その疑いがあることが分かった。13、14両日に入居者を対象に再び検診を実施する。

 集団健診は昨年6〜10月、仮設住宅でのカビの大量発生などを受け、開成や城内団地などで住民341人を対象に実施。ぜんそくやその疑いのある人は約23%に当たる77人に上った。このうち57人は仮設入居後に発症したり症状が悪化するなどしていた。
 同研究所衛生微生物部第3室(真菌研究)の渡辺麻衣子室長は「一般住宅で過去に実施した調査のぜんそく発症率は5〜10%。単純比較はできないが、仮設の住環境が関係している可能性は高い」と指摘する。
 ぜんそくの恐れのある人のうち、ダニアレルギーの陽性反応を示したのは36%。仮設住宅は気密性が高く、湿度が高くなりがちで、ダニが増える条件がそろっているという。狭い空間に物が多く、掃除が行き届かない面もダニアレルギー増に関わるという。
 調査の発端となったカビアレルギーについては7種のカビを調査。陽性反応は最大約6%の居住者が示した。ダニやカビを恒常的に吸い込むと、ぜんそくや過敏性肺炎などを発症する確率が高まる。
 渡辺室長は「治療開始が遅れると呼吸不全に進行する恐れがある。早期発見のためにも、昨年は異常がなかった人も再受診してほしい」と話す。


2015年06月13日土曜日

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