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<南三陸防災庁舎>県有化の請願採択

東日本大震災で多くの人が犠牲になった宮城県南三陸町の防災対策庁舎。町が6月中に県有化受け入れの可否を判断する

 宮城県南三陸町議会は15日、東日本大震災対策特別委員会を開き、津波で被災した町防災対策庁舎の県有化を求める請願書を賛成多数で採択した。6割が県有化に「賛成」だったパブリックコメント(意見公募)の結果とともに、佐藤仁町長が今月中に示す県有化受け入れ可否の最終判断に影響を与えるのは必至だ。
 県有化に関する請願書を特別委が審査するのは15日が初めて。委員長を除く委員14人で採決をとり、10人が賛成に回った。16日に始まる町議会6月定例会の本会議で正式に採択される見通し。
 委員会には参考人として請願者の3人が出席し、「時間をかけて広く町民と議論を尽くすべきだ」と意見を述べた。
 県有化に反対する委員は「2年9カ月前に議会は解体に賛同した。その時の遺族の気持ちを尊重したい」と一度行った議決の重みを強調。賛成の委員は「震災から4年がたち、町民の気持ちが移ろっている。教訓として何を残すか一から話し合うべきだ」と語った。
 佐藤町長は「県有化について初めて議会から発信していただいた。結論を踏まえて総合的に判断させていただく」と述べた。

[南三陸町防災対策庁舎]東日本大震災の津波で被災し、職員33人を含む43人が犠牲になった。町議会は2012年9月、庁舎の早期解体を求める陳情を採択し、佐藤仁町長が13年9月、解体の方針を発表した。村井嘉浩知事がことし1月、議論を尽くすため一定の期間が必要だとして31年まで県有化し維持管理することを町に提案。町は町民に県有化の是非を問う意見を公募し、回答率14%で約6割が「賛成」だった。


2015年06月16日火曜日

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