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<ふるさと納税>福島の被災地 返礼品充実

浪江町がふるさと納税の寄付者に贈る特産品

 東京電力福島第1原発事故の被災地で、ふるさと納税の返礼品を充実させる自治体が増え始めた。寄付金の上積みだけでなく、地場産品を贈ることで根強い風評被害の払拭(ふっしょく)につなげる狙いがある。全域避難が続き返礼品を用意できない町村もあり、足並みはばらついている。

◎「避難先で奮闘 広く知って」

 原発周辺の12市町村のうち、納税の特典を設けているのは表の通り。避難指示が解除されたところを中心に、6市町村が一定額以上を寄付した人に特産品を贈っている。
 広野町は本年度、初めて特典を準備した。3万円以上の寄付者には、減農薬栽培のコシヒカリ60キロと町内産大豆で造ったみそ1パック(750グラム)を用意。4月の受け付け開始直後から申し込みが相次ぎ、今月18日に予定の800件に達した。
 寄付金は昨年度の10倍の約1470万円超に上る見通し。町総務課の担当者は「これほど集まるとは予想していなかった。農業の再興に弾みがつくといい」と手応えを語る。
 川内村は昨年夏に返礼品の贈呈を再開。5000円以上の寄付でイワナの薫製や炊き込みご飯の素など特産品4点セットを贈る。5万円以上の寄付にはコメ30キロの特典も付けた。
 浪江町は3月末、全域避難する自治体で唯一、特産品の贈呈を始めた。3万円以上の寄付者に、町外で生産を再開した「なみえ焼そば」の生麺や大堀相馬焼の湯飲みなどを贈る。
 大堀相馬焼協同組合の半谷秀辰前理事長(62)は「避難先で奮闘していることを広く知ってもらうことが励みになる」と期待する。
 避難の長期化で、地場産品を活用した特典を用意できない町村もある。楢葉町は事故前、木戸川で捕れたサケの切り身を贈っていたが、漁の再開が見通せない状況が続く。
 同町への本年度の寄付は3件計7万5000円。町復興推進課の担当者は「返礼品の有無で差が出るのは仕方ない。避難指示解除後に再開を検討する」と話す。


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2015年06月30日火曜日

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