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自主避難支援を縮小 復興庁が帰還後押し強化

 復興庁は10日、東京電力福島第1原発事故による自主避難者らを支援する「子ども・被災者支援法」の基本方針改定案を発表した。支援対象地域の空間放射線量が大幅に低減したとして「避難指示区域以外の地域から避難する状況にない」と明記。自主避難に関する支援策を縮小し、古里への帰還や、避難先などでの定住に対する支援に比重を移す方針を打ち出した。
 2013年に閣議決定した同基本方針の改定は初めて。意見公募を経て8月にも正式決定する。同法に基づき医療や住宅確保などの支援を受けている自主避難者からは反発が出る可能性もある。
 改定案は、原子力規制庁の観測データなどを基に、避難指示区域外では空間放射線量が大幅に下がったと説明。福島県内33市町村を指定した支援対象地域について「縮小または撤廃が適当」とした。福島県の隣接自治体などを指定した準支援対象地域も、施策ごとに対象地域などを見直す方向性を示した。
 ただ「避難者が帰還するか、他地域に定住するかを判断するには一定の期間を要する」(復興庁)として、当面は支援対象地域などを縮小しない方針も盛り込んだ。
 復興庁は、本年度で集中復興期間が終了することも踏まえ、同法に基づく支援策も見直し、9月以降に具体案を提示する予定。

[子ども・被災者支援法] 東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされた人々を支援するため、2012年6月に議員立法で成立した。避難した人、帰還した人に加え、地元に住み続けている人も対象とし、医療確保や子どもの就学、住宅確保、就業などを支援する。運用の基本方針策定は、被災者や自治体の意見がかみ合わず難航。13年10月、福島県内の33市町村を支援対象地域とすることが決まった。


2015年07月11日土曜日

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