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<女川原発>宮城知事 再稼動ありきではない

 女川原発(宮城県女川町、石巻市)について、東北電力は2017年4月以降の再稼働を目指す。村井嘉浩知事は再稼働についてどう考えているのか。地元同意の範囲をめぐる発言の真意などを含め、あらためて聞いた。(聞き手は報道部・丹野綾子)

 −あるべき地元同意の範囲をどう考える。
 「国が範囲を決めれば従うが、国の考え方が変わらないなら東北電力と県、(立地自治体の)石巻市、女川町が以前から結んでいる安全協定=?=をベースに議論するべきだ」

 −「被害が広域に及んだ福島の事故を踏まえて範囲を広げるべきだ」との意見もある。
 「明文化された安全協定と覚書にのっとるべきだと思う。東北電と5市町が結んだ協定には、県や女川町、石巻市と事前協議した場合、東北電から5市町に報告する義務などが盛り込まれたが、5市町の首長が意思決定できるとはどこにも書いていない」

 −5市町は再稼働に自分たちの意見を確実に反映させたいと考えている。
 「万が一の場合に最も被害を受ける女川町と石巻市の意思確認は、絶対優先されるべきだ。だが、仮に再稼働の議論になれば立地自治体だけで何もかも決めるのではなく、私は他の33市町村の首長の話を聞く機会を設けなければならない。5市町に立地自治体と同じ権限を認めれば、それ以外の首長も『認めろ』となって収拾がつかなくなる」
 「最終的な意思決定は(知事、女川町長、石巻市長の)3人に任せてほしいが、福島であれだけの事故があったのだから、さまざまな県民、特に首長や県議会の意見を聞いて総合的に判断する。5市町の意見は特別に東北電へ伝える。決して再稼働ありきではないと理解してほしい」

 −女川原発の再稼働に対する考え方は。
 「国が原発をベースロード電源と位置付け、安全を確認し次第稼働させる方針は間違っていない。ただ、女川原発は原子力規制委員会が安全審査している段階で、再稼働の賛否を言うのは時期尚早。規制委が『駄目』と言うかもしれないし、県として検討する中で『安全上まだ足りない』となるかもしれない」
 −「自民党出身だから原発政策に賛成だろう」という見方もある。

 「エネルギー政策は政党に関係なく国の方向に従わなければならない。(民主党の)菅(直人)さんがずっと首相を続け『原発を全部止めろ』と指示していたら、私がいくら『稼働させる』と言おうとできない」
 「政権交代のたびにブレーキをかけたりアクセルを踏んだりでは困る。エネルギー政策は極めて重要で、国として一貫した姿勢を持ち続けてほしい」

<東北電力と立地自治体の原子力安全協定 女川原発建設前の1978〜79年に東北電が県と女川町、石巻市(当時は牡鹿町)と締結。原発再稼働につながる原子炉施設や関連施設の新増設、設備変更時は県と町、市と事前協議し、了解を得ることなどを盛り込んだ。>


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2015年07月12日日曜日

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