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<ツール・ド・東北>大会きっかけ有償民泊OKに

 旅行者らが一般家庭に有償で宿泊する「民泊」について、厚生労働省が一定条件下のイベント開催時には旅館業法を適用せず、認める趣旨の判断を示したことが21日、分かった。宿泊代を伴う民泊は許可が要るため実現が難しかった。東日本大震災の復興支援サイクリングイベント「ツール・ド・東北」で参加者の宿泊先を広げようと主催者が規制緩和を求めており、要望が実った形だ。

 今回認められたのは年1回の2、3日程度のイベントで、開催地の宿泊施設の不足が見込まれ、都道府県などの要請で自宅を提供するケース。この場合は同法の適用除外とする。
 厚労省や宮城県によると、一般家庭が宿泊料を取って旅行者を泊めるには同法に基づく都道府県などの営業許可が必要。宮城県内では(1)客室の延べ床面積が33平方メートル以上(2)浴室が男女別に分かれている(3)玄関帳場を備える−といった国や県の施設基準を満たさねばならず、現実的には困難だ。
 ツール・ド・東北が始まった2013年と14年、発着点の石巻市周辺で宿泊先が不足した。主催する河北新報社とヤフーは同法に触れないよう無償で参加者を受け入れてくれる家庭を募り、民泊を実施してきた。
 受け入れ先を拡大するため、昨年10月、宿泊先が明らかに足りない場合は有償の民泊を適用除外とするよう政府に要望。政府の規制改革会議での議論を経て6月末、適用除外の方針が閣議決定され、成長戦略に盛り込まれた。厚労省は1日、都道府県、政令市など計143自治体に伝えた。
 ツール・ド・東北は被災した石巻、気仙沼、女川、南三陸の4市町のコースを自転車で駆け、復興と再生への思いを確かめるイベント。ことしは9月13日に開かれ、全国から約3500人が参加。民泊するのは昨年の約200人から約300人に拡大される見通し。協力家庭には宿泊者1人当たり2800円を支払う。
 10年の継続開催を目指しており、ヤフーの担当者は「民泊は宿不足を解決するだけでなく、参加者が地域住民とのつながりから東北の魅力を知り、再訪のきっかけになる。今後も大会で協力いただける家庭の規模を広げたい」と話す。


2015年07月22日水曜日

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