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<災害公営住宅>太陽光で災害時3日電力供給

太陽光パネルが備えられ、国内初のシステムが導入される災害公営住宅団地=東松島市赤井

 東日本大震災で、東松島市が同市赤井地区に整備した災害公営住宅「柳の目東住宅」が完成し、入居者に6日、鍵が引き渡された。太陽光発電システムを導入するとともに、市が送電設備を整備。団地内で発電した電力を、住宅と周辺の医療機関など公共施設に供給する仕組みを構築する。災害時に強く、環境に配慮した住宅団地を目指す。
 電力供給システムの構築に当たる積水ハウスによると、自治体が電力事業者となって自前の電柱、電線で住宅に電力を供給する全国初のケースとなる。
 柳の目東住宅は一戸建て70戸と集合型15戸の計85戸で、調整池と集合住宅、集会所の屋根に太陽光パネル(最大出力約470キロワット)を整備する。
 通常は太陽光発電と電力会社からの供給を併用し、市が電力会社から一括で購入し各戸に売る。蓄電設備も整備中で、災害などによる停電時には、3日間は団地と周辺施設の全電力を賄える。供給先を絞るとさらに長期間の電力供給が可能だという。
 市が環境省の補助を受け「東松島スマート防災エコタウン」事業として進めてきた。送電設備は本年度内に完成し、来年夏ごろに電力供給を始める予定。阿部秀保市長は「震災時は病院の電源確保に苦労した。システムは次世代のエコタウン構築にもつながる」と話した。
 現地であった住民への鍵引き渡し式では、阿部市長から住民代表の相沢正勝さん(64)に鍵のレプリカが贈呈された。
 相沢さんは同市大曲浜地区の自宅を津波で流失。妻香代子さん=当時(60)=を亡くし、市内の仮設住宅で暮らす。新居には三女一家と住む予定で「広く、家族が足を伸ばして暮らせるのがうれしい。電力システムはこれからの時代に合っていると思う」と喜んだ。


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2015年08月07日金曜日

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