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<原発事故>営農を広域組織で 福島の挑戦

 福島県南相馬市小高区で広域的な営農組織の設立準備が進んでいる。原発事故による住民避難が続く現状を踏まえ、農地の保全と安定利用を図るのが狙い。従来の集落営農の枠組みを超え、区内の農業関係者らが組織形態など詰めの協議を急いでいる。
 中心となっているのは小高区の集落営農組織連絡協議会(佐藤良一会長)。原発事故後の2011年12月から話し合いを重ねてきた。現在、同区東部を中心に農業生産法人など15団体が協議に加わっている。
 新組織は自前の農機具や専従の作業員を抱え、既存の農業団体と協力して耕作を担う。繁閑に応じて資材などを融通して経営効率を高める。収穫物の販売も視野に入れる。
 組織形態は農業生産法人ではなく、資本金1000万円程度の株式会社を想定する。復旧工事など幅広い事業を展開することで安定した収益を確保する。農協、地元自治体に出資を募ることも検討されている。
 協議会によると、小高区では事故前に約3000戸が農業を営んでいた。近年は生産人口の流出が加速しており、担い手確保が課題となっていた。
 市は小高区について来春の避難指示解除を目標に据える。佐藤会長は「今後の農地の基盤整備も担い手抜きには進まない。来年中には新組織を発足させたい」と話す。


2015年08月14日金曜日

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