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<山形市長選>五輪相地元で安保決戦の様相

立候補予定者の演説に耳を傾ける支持者。安保法案の国会審議が進む中、政党対決が激しさを増す

 安全保障関連法案の参院審議が進む中、3新人が立候補を予定する山形市長選(9月6日告示、13日投開票)が「安保決戦」の様相を呈している。法案の賛否と同じ政党対決の構図、選挙期間に審議が大詰めを迎えるタイミングに加え、安倍政権の閣僚の地元という舞台が拍車を掛ける。仙台市議選、岩手県知事選の好結果を追い風に「次は山形」と勢いづく野党に対し、与党も応戦の手を緩めず前哨戦は激しさを増す。

<法案の審判にも>
 立候補するのは、いずれも無所属の飲食店経営五十嵐右二(64)、元防衛省職員梅津庸成(48)=民主・共産・社民・生活推薦=、元経済産業省職員佐藤孝弘(39)=自民・公明・次世代・改革推薦=の3氏。
 「首長の役割は住民を守ることだ。安保(法案)は地方に無関係ではない」
 梅津氏は20日、連合山形の決起集会で力を込めた。安保法案の違憲性を指摘した憲法学者、小林節慶大名誉教授の教え子。2人が並んだポスターを市内各所に張り巡らせ、「平和都市宣言」事業の継続を訴える。
 野党が山形市長選を重視するのは、法案審議の終盤と投開票が重なるためだ。審議が難航した場合、憲法規定の「60日ルール」を適用すれば投開票翌日の9月14日以降、衆院で再可決し成立させることができる。
 民主党県連の吉村和武幹事長は「これだけ政党対決が強まれば、市長選が安保法案の審判という側面は否めない。国会も選挙結果を無視できない」と見通す。
 さらに山形市を含む衆院山形1区は遠藤利明五輪相の地元。しかも、2011年の前回市長選で、遠藤氏が中心となり擁立したのが佐藤氏で、一蓮托生(いちれんたくしょう)と言える関係にある。
 「佐藤氏に勝てばものすごいインパクト。山形から安倍政権を追い込める」と共産党県委員会の本間和也委員長。梅津氏が「戦争法案ノー」と訴えるビラを10万枚作成し、争点化する。

<自信持って採決>
 「戦争法案ではない。日本を守るための法案だ」
 遠藤氏は22日、市内で開かれた五輪相就任報告会で安保法案にあえて言及し、「私たちは自信を持ってこの法案を採決する」と野党の批判を一蹴してみせた。
 佐藤氏もマイクを握ったが「市長選と安保法案は無関係」(陣営)と一切触れず、「山形市が変わるチャンス」と約半世紀続く非自民市政の刷新を訴えた。
 自民党県連の金沢忠一幹事長は「佐藤氏が勝っても安保法案の信任にはならないし、逆もしかり。あくまで争点は今後の山形市をどう描くかだ」と強調する。
 陣営内には「風当たりは厳しい」と影響を感じ取る向きもあるが、公明党県本部の菊池文昭代表は「安保法案が疑問というだけで、有権者が市長を選ぶだろうか」と冷静に受け止める。


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2015年08月26日水曜日

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