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大阪遺棄で除染中断は過剰反応?3日ぶり再開

福島県川俣町山木屋で再開した除染作業=27日

 大阪の中1遺棄事件で逮捕された契約社員山田浩二容疑者(45)が東京電力福島第1原発事故に伴う除染作業に従事していた福島県川俣町山木屋地区で27日、3日間中断していた除染作業が再開した。国は「安全を確保した」と強調するが、同地区で働く除染作業員は2000人以上。「一人一人管理できるはずがない」と住民は首をかしげ、「除染中断はそもそも過剰反応では」との声も上がった。
 山田容疑者が同地区で働いていたと判明した23日、古川道郎町長は除染作業員の「管理徹底」を求めて国に抗議。24日には町議会が、除染の中止と避難指示解除に向けた準備宿泊の延期を要請した。
 環境省福島環境再生事務所は、除染を請け負う共同企業体(JV)に対策を指示。JVは法令順守の徹底を作業員に訴え、全員に「除染への決意」を文書で提出させた。定期的な面談やパトロール強化、県警への情報提供など今後の取り組みも矢継ぎ早に決めた。
 一連の対応に山木屋から町内に避難する女性(39)は「全員と面談するだけでも大変。見た目で素行が悪いと判断して仕事を取り上げることにもなりかねない」と指摘した。仮設住宅の男性(83)は「容疑者がいなくなってから除染を止めて意味があったのか。真面目に働くほかの作業員が気の毒だ」と語った。
 県内で働く除染作業員は国直轄だけで1万9000人。作業員増加による治安悪化への懸念は従来から根強い。県警によると、2011年からことし7月までに県内で摘発された除染作業員は484人。容疑は窃盗や傷害などで「他の職業に比べて目立つのは確か」(関係者)な面はある。
 山木屋で働く男性除染作業員(52)は取材に対し、「自分は復興と住民帰還のために引き続き頑張るだけ」と淡々と語った。


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2015年08月28日金曜日

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