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<福島廃炉への道>排水を港湾内に移送へ

◎8月1〜27日

【8月】
 2日  3号機の使用済み燃料プールに落下した燃料交換機(長さ14メートル、重さ2トン)を撤去。交換機の下敷きになった燃料集合体のうち、4本にハンドル部の変形が見つかった。燃料本体に損傷はなかった。
 7日  建屋周辺の井戸「サブドレン」から地下水をくみ上げ浄化後に海洋放出する計画について、福島県漁連が実施容認を決めた。
 8日  凍土遮水壁の設置工事に使ったバキュームカーを清掃していた協力企業の男性作業員(52)が、タンク後部にある油圧式のふたに頭を挟まれ、搬送先の病院で死亡した。
 13日  汚染水淡水化装置の配管から汚染水約1リットルが漏れた。
 17日  降雨の影響で、「K排水路」の仮堰(せき)から汚染雨水があふれ、港湾外に流出した。
 27日  降雨の影響で、再び「K排水路」の仮堰から汚染水があふれ、港湾外に流出した。
 高濃度汚染水がたまっていた3号機の地下道(トレンチ)をセメントなどで埋めて封鎖する工事が完了した。

◎汚染源の除去には至らず

Q 17日と27日に4号機南側の「K排水路」の仮堰(せき)から汚染雨水があふれ、港湾外(外洋)へ流出した。K排水路とは何か。
A 雨水排水のため設けられた地下水路の一つだ。東京電力はことし2月、2号機の原子炉建屋屋上に高濃度の放射性物質を含む雨水がたまり、K排水路を通じて外洋に流出していた可能性があると発表した。東電は雨天時にK排水路の放射性物質濃度が上昇することを遅くとも2014年1月から把握していたが、情報を積極的に公表していなかったため、漁業者らが反発した。
Q 東電が取った対策は。
A 排出口に仮堰を設けて8台のポンプを設置し、港湾内に通じる「C排水路」に流す作業を4月に始めた。直後に発電機が故障し、ポンプが全停止するトラブルが発生。7〜8月には、ポンプのくみ上げ能力(時間降雨量14ミリ)を超える雨が降り、汚染雨水が再び外洋へ流出した。
Q 抜本的な解決策はないのか。
A 東電は現在、K排水路の水が港湾内に流れるよう付け替え工事を進めていて、来年3月までに完了する見通しだ。ただ、2号機建屋屋上などの除染を実施した後も、降雨時にK排水路の濃度は上昇しており、汚染源の除去には至っていない。付け替え工事が完了しても除染が進まなければ、汚染水が海に流出し続けることに変わりはない。(月1回掲載)


2015年09月02日水曜日

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