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小中高生の自殺 東北6年間で154人

 東北6県で2009年から14年にかけて自殺した小中高校の児童・生徒の数が計154人に上ることが3日、内閣府への取材で分かった。東北では毎年22〜29人の子どもたちが自殺し、原因や動機は「学校問題」が最多で約4割(66人)を占めた。そのうち、いじめが原因とされたのは2人だった。全体の約3割(48人)は原因不明とされ、専門家は「いじめが原因の可能性もある」と指摘している。

◎3割は動機不明 いじめの可能性

 統計は警察庁から提供されたデータを基に内閣府が作成した。現在の集計方法を導入した09年から14年までの自殺者数の推移はグラフ(上)の通り。過去6年で自殺した154人の内訳は小学生6人、中学生41人、高校生107人だった。
 自殺の主な原因はグラフ(下)の通りで、「学校問題」(66人)が最も多く、次いで「不明」(48人)、「健康問題」(25人)、「家庭問題」(22人)と続いた。
 学校問題を細かく見ると、最多は「進路の悩み」(18人)。他は「学業不振」(17人)、「その他」(11人)、「入試の悩み」(10人)、「学友との不和」(7人)、「いじめ」(2人)などだった。
 仙台市教委は8月、仙台市立中1年の男子生徒=当時(12)=が昨年秋、いじめを苦に自殺したことを約1年後に公表した。宮城県警は故人のプライバシーを理由に「自殺の原因や動機を国にどのように報告したかは明かせない」と話しており、このケースがどう分類されているかは不明だ。
 全国では過去6年、小学生55人、中学生501人、高校生1376人の計1932人が自殺。東北と同様、最多は「学校問題」(728人)で、次いで「不明」(579人)だった。学校問題のうち、「いじめ」は26人だった。
 同じ時期、全国の自殺者数は3万2845人(09年)から2万5427人(14年)と約2割減少した。国を挙げた自殺防止対策や景気が上向いたことなどが影響したとみられるが、この間、子どもの自殺者数は全国、東北ともに横ばいだった。
 いじめ問題に詳しい山形大基盤教育院の加納寛子准教授(情報教育)は「遺書がない場合、周囲がいじめに気付くことができないケースもある。東北で原因不明とされた48人の中にもいじめが一因となったケースが隠されている可能性は否定できない」と指摘した。


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2015年09月04日金曜日

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