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国内初の嚢頭類化石 東北大グループ発掘

国内初の発見例となった嚢頭類の化石(東北大総合学術博物館提供)
新種の嚢頭類の復元図

 東北大の研究グループは22日、宮城県南三陸町歌津の2億5000万年前の地層から、絶滅した海洋の節足動物「嚢頭(のうとう)類」の化石を3種類発見したと発表した。エビやカニといった甲殻類の仲間で国内での発掘は初めて。1種類は世界で発見例のない新種という。
 発見場所は歌津館崎北部の海岸から約100メートルの岩場にある下部三畳系大沢層。2013年春、東日本大震災の復興工事で残土置き場にするため削ったところ、地層が露出して見つかった。
 これまでに少なくとも200個体を確認。体長は約1.8〜4.6センチだった。3種類に分類でき、うち1種類が新属・新種だという。
 嚢頭類は目と足以外の体が甲皮で覆われ、4億4000万年前(シルル紀)〜6600万年前(白亜紀)に生息。化石は19世紀後半からヨーロッパを中心に発掘されている。アジアでは今回が中国に次いで2例目。同時期の化石発見はマダガスカルで1例ある。
 今回の発掘場所には、浅海に堆積した古代の砂岩や泥岩の地層が分布。世界最古の「ウタツサウルス」に代表される魚竜やアンモナイトの化石が多く発見されている。
 東北大総合学術博物館(仙台市)の永広昌之教授(地質学)は「謎の多い生物の生態解明につながる。南三陸地域は世界に誇る学術資源の宝庫で、地域の特長を確認するきっかけにもしてほしい」と話す。
 研究グループは来月1日、専門誌に発表する。化石は今月中にも同博物館や南三陸町歌津のコミュニティー図書館に展示する。


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2015年09月23日水曜日

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