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<集団移転>「美田園北」誕生 再建へ一歩

くす玉を割って新しいまちの誕生を祝う住民や市関係者

 東日本大震災で被災した宮城県名取市下増田地区の4地域(北釜、広浦、杉ケ袋北、杉ケ袋南)の集団移転先「美田園北」の「まちびらき」が4日、現地であった。4年半の辛苦を共にした被災者は新しいまちの誕生を祝い、生活再建の一歩を踏み出した。

 美田園北は海岸線から約3キロ内陸に位置し、広さ約6.2ヘクタール。仙台空港アクセス線美田園駅北側の水田を埋め立てて造成された。自力再建者の宅地70区画と、災害公営住宅の一戸建て42戸、集合住宅50戸が整備された。閖上地区の一部被災者を含め、計162世帯が住む。
 まちびらきの式典は団地内の「きずな公園」であり、住民や市の関係者ら約300人が参加した。石塚昌志副市長は「50年先、100年先の住民、子どもたちに感謝されるようなまちをつくっていただきたい」とあいさつ。まちびらき実行委員長の高橋学さん(65)は「新たなコミュニティーと絆を育み、住んで良かったと思えるまちづくりを目指したい」と述べた。
 参加者はくす玉を割って新天地誕生を祝ったほか、閖上太鼓保存会などのステージ演奏もあり、和やかに交流を深めた。式典に先立って「美田園北町内会」の設立総会も開かれ、会則や事業計画などを定めた。
 閖上の自宅を失い、美田園北に夫婦で住む無職大友明さん(79)は「4年半は長かった。まちの誕生はうれしいが、まだ仮設住宅で暮らす人々が多く、手放しでは喜べない」と話した。


2015年10月05日月曜日

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