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<大槌旧庁舎>解体先送り 高校生が要望書

要望書を読み上げる山崎君(右)

 東日本大震災で被災した岩手県大槌町の旧役場庁舎をめぐり、大槌高の生徒有志105人でつくる「復興研究会」は4日、年度内の解体方針を表明した平野公三町長に、解体か保存かの決定先送りを求める要望書を提出した。研究会は「高校生で議論と提案をするための時間がほしい」と訴えた。平野町長は方針を変えない考えを示した。
 研究会メンバー6人が町長室を訪れ、要望書を手渡した。研究会内でも解体か保存かの意見は分かれているといい、3年の小国夢夏さん(18)は「高校生一人一人に意見があり、同級生には地元就職で町に住み続ける子もいる。問題を全校で考えたい」と語った。
 2年で生徒会長の山崎大悟君(17)は「町の将来を背負う人間として、あの建物は重要だと思う。子どもたちに分かりやすく震災を伝えられる」と強調した。
 震災時に釜石東中1年だった3年の倉本拓磨君(18)は「過去の津波について学んでいたため、震災時は学校にいた生徒が一人残らず無事に避難できた。旧庁舎を残すことで町民の防災に生かせる」と主張した。
 平野町長は「熱い思いを受け止めた。さまざまな意見の中で、まちづくりを進めなければいけないことを理解してほしい。決して力で押すようなことはしない」と応じた。終了後の取材には「(解体の)考えは変わらない」と明言した。
 平野町長は、解体費を含む補正予算案を11日開会の町議会12月定例会に提出する方向で調整する。


2015年12月05日土曜日

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