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震災記録誌 文章無断転用が発覚し契約解除

東日本大震災の津波で壊滅状態だった大槌町。記録誌製作を委託した業者が文章を無断転用したことが発覚し契約を解除をした。写真は2011年4月、津波で民宿に乗り上げた定期観光船「はまゆり」

 岩手県大槌町は8日、東日本大震災の記録誌製作を委託した東北博報堂(仙台市)との契約を解除したと発表した。完成度が低く一度納期を延長したが、校正段階で県の震災記録誌から文章を無断転用したことが発覚。印刷会社任せの体制が改善されず、完成が見込めないと判断した。支払う予定だった委託料の1割に当たる125万円を違約金として徴収する。
 町は2月、プロポーザル方式で同社を選定し、編集から製本までの業務委託契約を結んだ。7月末の納期直前、文章が被災状況のデータの羅列だけなど内容が物足りないことが分かり、11月末に納期を延長した。
 編成方針や事業体制を見直すよう指示したが、誌面構成の相談や資料請求に関する町とのやりとりを印刷会社に丸投げの状況が続いた。再度改善を要請したが、9月には校正原稿の一部で県の記録誌の丸写しが判明した。
 10月、同社から納期再延長の申し出があり、町は対応を検討。再延長しても完成する保証がないこと、今後も事業推進と品質管理に町の人員を割かれ業務委託のメリットがないことから契約解除を決めた。
 平野公三町長は同日の町議会全員協議会で「実績のある会社だが、信頼を裏切られたという思いが強い。怒っている」と述べた。
 同社の担当者は「事実関係は町の指摘通りで弊社の怠慢だった。二度と起きないようにする」と話した。


2015年12月09日水曜日


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