宮城のニュース

被災者に在宅の仕事 石巻市がテレワーク導入

 宮城県石巻市は来年2月、東日本大震災で生活・就労環境が激変した求職者を対象に、パソコンを使って自宅で仕事ができるテレワーク事業を始める。市独自のシステムを構築し、運営事業者が企業や自治体などからの仕事をあっせん、被災者らに時間や場所にとらわれない就業の機会を提供する。テレワークの導入は被災自治体で初めて。
 既にシステム構築に着手し、来年1月に運営事業者を公募する。あっせんする仕事は文書作成やデザイン、表計算などを想定する。
 求職者は特技などの情報を登録し、仕事を受注する。システムには仕事の情報を検索して希望業務をマッチングしたり、在宅でICT(情報通信技術)などの専門的技能を習得させたりする機能があるという。
 登録者数は、運用初年度に100人(月平均収入3万円を80人、同15万円を20人)、5年目に200人(同3万円を160人、同15万円を40人)を目指す。
 東京のテレワーク会社などは震災後の2011年7月、地元を離れられない被災者に就業機会を提供しようと被災地テレワーク就業支援協議会(東京)を設立した。協力自治体として参加している石巻市は今後、協議会と連携して求職者向けの仕事を募る方針。
 協議会にはことし1月現在、賛同企業427社が参加。宮城、岩手、福島の3県で累計約1400人に仕事を提供した。石巻市内のテレワーカー数は10月末で199人に上る。
 市商工課の沓沢秀幸課長は「失職した際のつなぎだけでなく、スキルアップにつながる。市としても業務を外注するなどバックアップに努め、成功事例としたい」と語る。

[テレワーク]ICT(情報通信技術)を活用し、自宅などで仕事をする働き方。通勤の必要がなく、子育てや介護をしながら働く人の負担を軽減できる利点がある。地方で仕事を確保でき、人口流出の抑制を図る効果も期待される。


2015年12月11日金曜日

先頭に戻る