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<最終処分場>集約論に福島反発「心外」

市町村長会議で福島での焼却処分に言及した猪股加美町長。福島県内からは反発の声が上がる=13日、仙台市

 宮城県内の市町村長会議では、猪股洋文加美町長が福島県飯舘村の仮設焼却施設で処分することを提案した。行き詰まった末の集約論に対し、福島県内の首長や住民からは14日、「発生地で処分するのが決まり。福島には持ち込めない」と批判の声が上がった。
 「現実的にあり得ない話で、心外だ」。焼却施設の活用案がにわかに持ち上がったことに、菅野典雄飯舘村長は憤った。
 同村蕨平地区の焼却施設は村の除染廃棄物や家屋解体ごみに加え、福島、伊達両市など周辺5市町の農林業系廃棄物などの指定廃棄物も焼却する。菅野村長は「福島復興のため大局的な立場で受け入れた施設。今も避難が続く現状を理解してほしい」と訴える。
 「廃棄物を押し付けるのは乱暴な考え方だと思う。私たちも原発事故の被害者だ」。同村から福島市に避難する農業菅野哲さん(67)も困惑顔だ。
 宮城県内の指定廃棄物の量は福島に比べて少ないなどとして猪股加美町長は「20日間あれば全て焼却できる」とも述べた。最終的には、放射線量の高い福島第1原発(双葉町、大熊町)の敷地内に集約処分することを主張する。
 福島県内では今月、富岡町と楢葉町が最終処分場の受け入れに至った。宮本皓一富岡町長は「各県処分は放射性物質汚染対処特措法で定められており、原点が崩れてしまう。福島県民の理解は得られない」と福島集約論を批判した。
 各県処分については福島県と2町が受け入れを決めた4日、内堀雅雄知事が丸川珠代環境相に「国の責任で行うことを再度確認したい」と迫り、丸川環境相が「方針を堅持し、責任を持って処理を進める」と明言している。


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2015年12月15日火曜日

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