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<南三陸病院>医師不足 課題山積の再出発

南三陸病院に併設し、同時開業した総合ケアセンター南三陸。幼児と保護者が早速健診を受けた

 東日本大震災から4年9カ月。南三陸町の南三陸病院が14日開業し、地域の医療と福祉の拠点が再出発した。期待を背負う一方で、慢性的なスタッフ不足や人口減に伴う厳しい経営展望など、取り巻く課題は多い。
 医師7人のうち、3人は東北大から派遣を受ける。将来にわたり派遣医師を確保できるかどうかは見通せない。産婦人科と小児科の常勤医師は不在が続く。
 看護師不足はより深刻だ。病床数は閉院する公立志津川病院の38床から90床に増えるものの、スタッフが足りず療養病床は半分しか使えない。看護師や薬剤師、理学療法士を含む15人を募集し、確保を急ぐ。
 町の予測では30年後の入院・外来の患者数は2012年の約6割に落ち込み、赤字額は年1億円を超す見込み。新病院開業まで雇用維持のため支給された国の補助年約2億5000万円は終了、自立した経営の体制づくりは急務だ。
 安定した病院経営を目指し、町は攻めの姿勢を見せる。在宅医療への需要を考慮し療養病床は50床を維持。稼働率を上げるため、医療圏内の大規模病院との機能分担を加速させる。震災前から連携する石巻赤十字病院からは回復期の患者を積極的に受け入れる。
 震災前に休止した人工透析治療は来年1月18日に再開する。現在の週3回から将来は全日稼働とし、40人を受け入れ、町外の患者にも利用を促す構えだ。
 県内最下位の特定健診の受診率(29%=12年)の向上に向け、併設する総合ケアセンターとともに、広く受診を呼び掛けていく。


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2015年12月15日火曜日


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