宮城のニュース

<最終処分場>国への不信感あらわ

首長から次々に出される不満に耳を傾ける井上信治副大臣(左)

 「失望した」「何のための会議か」。東京電力福島第1原発事故に伴う指定廃棄物の最終処分場建設への理解と協力を求め、環境省が13日に開いた宮城県内の市町村長会議。出席した首長らは一時保管の廃棄物処分が進まない現状に、同省への不信感をあらわにした。
 「本来なら、この会議は詳細調査の結果が発表される場のはずだった。問題解決に向けた国のリーダーシップが感じられない」
 村井嘉浩知事が環境省批判の先鞭(せんべん)を付けると、候補地の一つ、栗原市の佐藤勇市長が「断腸の思いで調査を受け入れたのに、環境省は(候補地選定から)2年間何もしてこなかった」と続いた。
 同市と共に3候補地同時実施を条件に調査を受け入れた大和町。浅野元・町長は「先が見通せない中で候補地とされ続けるのは限界だ。進展がなかったことに失望している」と語った。
 調査受け入れを一貫して拒否し続けた加美町の猪股洋文町長は「環境省の候補地選定方法は乱暴」との持論を展開した。町が作った資料を振りかざし、福島県飯舘村の仮設焼却施設で処分する案を説明した。
 放射性物質を含む指定廃棄物の一時保管を農家らに要請している首長らも不満をぶつけた。
 県内最多の2235トンの汚染稲わらを一時保管する登米市。布施孝尚市長は「国が指定廃棄物処理に本気で向き合っているのかどうか疑問だ。住民は『廃棄物が放置され続けてしまうのでは』と不安を募らせている」と指摘。白石市の風間康静市長は「国を信じてきたが、環境省は保管場所にも足を運ばず、人ごとのようだ」と語気を強めた。
 市町村長会議は2012年10月に始まり、今回で8回目。大崎市の伊藤康志市長は「会議で意見を積み上げてきた意味がなかった。むなしさを感じる。プロセスを壊してしまった自覚はあるのか」と迫った。
 「展望が見えない。処分場問題にこれだけ時間をかけては解決は困難」。南三陸町の佐藤仁町長は後手に回った国の対応をやり玉に挙げた。女川町の須田善明町長は「問題解決に向けた国の方針が全く示されていない。何のための会議なのか」と疑問を投げ掛けた。
 会議終了後、仙台市の奧山恵美子市長は「首長の切実な思いに環境省は何も答えてなく、多くの首長が時間を割いた重みを感じていない。前進が見られない会議だった」と総括した。


関連ページ: 宮城 政治・行政

2015年12月15日火曜日

先頭に戻る