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<防災庁舎>南三陸町から宮城県に引き渡し

大塚部長(右)から引受書を受け取る佐藤町長=22日午前11時25分ごろ、宮城県南三陸町

 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町防災対策庁舎が22日、町から県に引き渡され、県有化手続きが完了した。建物は震災発生から20年後の2031年3月まで県が管理し、町に返還される。町はその間、保存か解体かを決める。

 現地で式典が行われ、大塚大輔県震災復興・企画部長が建物の引受書を佐藤仁町長に手渡した。佐藤町長は「保存の是非を時間をかけて議論したい」と述べ、大塚部長は「ここで亡くなった町職員のため責任を持って施設を管理する」と約束した。
 県は同日、年明けに着手予定の現地調査に向け、建物周辺の約30メートル四方への立ち入りを禁止するバリケードを設置した。現地調査で鉄骨の腐食具合などを調べ、16年3月に報告書をまとめる。その後、復興交付金を活用した補修費を予算化し、16年度中に補修工事を終える。
 工事は建物の現状をとどめることを最優先に老朽箇所を補修。鉄骨の赤茶けた風合いや外階段の手すりのさび、津波の衝撃による傷などを保存するため塗装を施す。
 防災庁舎では職員を含む43人が死亡、行方不明になった。広島市の原爆ドームが保存決定までに20年かかったのを参考に、村井嘉浩知事がことし1月に県有化を提案。町民意見募集で6割が県有化に賛成と答えたことなどから、佐藤町長が6月に受け入れを表明した。
 町は建物周辺の約6ヘクタールに復興祈念公園を整備し、18年の完成を目指す。


2015年12月23日水曜日

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