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<閖上中>悲しさ悔しさ…感謝 校舎と惜別

関係者が見つめる中で解体作業が始まった旧閖上中校舎

 宮城県名取市閖上地区で24日、旧閖上中校舎の解体工事が本格化した。関係者は複雑な思いで作業を見守り、校舎との別れを惜しんだ。
 校舎は1980年の完成。市は11月に正面の時計を取り外して以降、内装の解体や照明・備品の撤去を進めてきた。この日から建物本体の解体を始めた。
 震災時は津波で1階部分が水没した。周囲には高い建物がなく、3階や屋上などに住民らが800人以上避難して命をつないだ。
 同校に2年まで通った東北学院大1年菊地雄也さん(19)は、母訓子(のりこ)さん(52)と作業を見つめた。「心のよりどころとして校舎を残してほしいという思いがあった。悲しさと悔しさが入り交じっている」と揺れる胸中を明かした。
 閖上で語り部の活動を続ける訓子さんは、義理の両親が避難して助かった校舎への感謝をにじませた。「ここに素晴らしい学校があったことをしっかり語り継いでいく」と話した。
 市は早ければ本年度中に旧閖上小校舎の解体にも着手する。同地区には新たに小中一貫校を建設する計画で、2018年春の開校を目指す。


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2015年12月25日金曜日

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