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<5度目の年の瀬>川の景色 変わっても

つかみ捕ったサケを抱える子どもたち。川に設けられた幅20メートル奥行き15メートルの囲いの中で追い掛けた=宮古市の津軽石川

◎2015被災地(5)サケつかみ捕り(宮古市)

 大漁旗がはためき、解禁のサイレンが響く。サケが放された川に、待ちかねた人たちが一斉に駆けだした。
 岩手県宮古市津軽石川で20日にあったサケのつかみ捕り。1973年に始まった伝統行事で、本拠地である川での開催は5年ぶり。
 東日本大震災で川底が50センチ以上沈下。昨年まではJR宮古駅前にプールを設置して開いた。ことしは復興の象徴にしようと、宮古観光文化交流協会が川底に砂利を敷き、復活させた。
 南部鼻曲がりザケの産地で本州有数の漁獲量を誇る。地元の人は「サケといえば津軽石川」と言う。川をさかのぼるサケとつかみ捕りは、生活に根付いた古里の風景という。
 「津波は川の景色を変えてしまい、再開は無理だと思っていた。川がたくさんの人でにぎわいうれしい」と近くに住む鈴木清正さん(70)。つかみ捕ったサケを誇らしげに掲げた。


2015年12月25日金曜日

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