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羽生、世界最高得点が1位/東北スポーツ十大ニュース

悲願の優勝は成らず、準優勝盾を手に甲子園球場を後にする主将の佐々木柊野(右)ら仙台育英ナイン=8月20日

 フィギュアスケートの羽生結弦(ANA、宮城・東北高出)が異次元の高みに達する世界歴代最高点でグランプリ(GP)ファイナルを3連覇し、高校野球の夏の甲子園大会では仙台育英(宮城)が決勝に進出したが、あと一歩で敗れ、優勝旗の「白河越え」はまたも成らなかった。歓喜あり、涙ありの1年。河北新報社が選んだ東北スポーツ十大ニュースを紹介する。

(1)羽生、世界最高得点 GPファイナル3連覇

 フィギュアスケートのGPファイナル(スペイン・バルセロナ)で12月12日、羽生結弦が、自身の世界歴代最高を更新するショートプログラム(SP)、フリーの合計330.43点で男子初の3連覇を達成した。
 羽生はフリーで3度の4回転を含むジャンプをほぼ完璧に決めた。SPに続いてフリーでも自身の持つ世界歴代最高を塗り替え、2位の世界選手権覇者ハビエル・フェルナンデス(スペイン)に合計で37点以上の大差をつけた。
 約2週間前のGPシリーズ最終戦のNHK杯では、史上初の300点超えとなる322.40点をマーク。GPファイナルの合計得点はそれを8点以上更新する驚異的なスコアだった。
 歴史を塗り替える演技で3連覇を決めた21歳の王者は「自分で自分を追い込んでいた。重圧と戦った」と涙を浮かべたが、「『絶対王者』という響きに合うスケーターだとは思っていない」と、自らの限界に挑み続ける考えを示した。

(2)甲子園で仙台育英が準優勝

 8月に甲子園であった第97回全国高校野球選手権大会で、仙台育英が準優勝した。春の選抜大会を含めた甲子園大会での東北勢初優勝には届かなかった。
 決勝は東海大相模(神奈川)に6−10で敗れた。3点を追う六回2死満塁から佐藤将太の3点三塁打で、一時同点とした。6−6の九回、先発佐藤世那が先頭打者にソロ本塁打を浴びるなど4失点し、力尽きた。
 大会を通じ、投打の柱がチームを引っ張った。主戦佐藤世は直球とフォークボールを武器に、準決勝までの5試合で防御率0.89。3番平沢大河は3本塁打を放ち、打線をけん引した。
 東北勢では秋田商が8強、花巻東(岩手)も3回戦に進み健闘した。

(3)伊調、世界選手権10度目V

 リオデジャネイロ五輪出場枠を懸けたレスリングの世界選手権が9月、米ラスベガスで行われ、女子58キロ級決勝で伊調馨(ALSOK、八戸市出身)がペトラマーリト・オッリ(フィンランド)にテクニカルフォール勝ちし、階級を変更する前の63キロ級から通算して10度目の優勝を果たした。
 圧倒的な強さを発揮した。5試合全てでフォールかテクニカルフォールを奪い、相手にはポイントも与えない完全優勝だった。これで、3度の五輪を含めて13度目の世界一に輝いた。
 「課題、反省点を探さなくなったら、レスリング人生が終わる時。取ることはないと思うが、100点を目指したい」。4連覇が懸かるリオデジャネイロ五輪に向け、孤高の旅が続く。

(4)東北楽天またも最下位

 東北楽天は今季57勝83敗3分けで2季連続のリーグ最下位に沈み、就任1年目の大久保博元監督(48)は不振の責任を取って今季限りで辞任した。
 大久保氏は年間200盗塁を目標とする「超機動力野球」を掲げた。盗塁数こそ昨季の倍近い118に増えたが、総得点はリーグ最下位と得点力不足は解消できなかった。外国人助っ人のサンチェス、ペーニャ、ウィーラーの不振に加え、嶋基宏、銀次、藤田一也ら主力がけがで相次ぎ離脱したのが痛かった。
 次期監督にはかつて近鉄、日本ハムで指揮を執り、2度のリーグ優勝に導いた梨田昌孝氏(62)が就任。来季の巻き返しに向け、秋から新体制が始動した。

(5)ドラフト指名、過去最多14人

 10月のプロ野球ドラフト会議で、東北関係選手は育成を除き14人が指名された。2005、13年の13人を上回り過去最多に。富士大の多和田真三郎投手は西武1位、仙台大の熊原健人投手はDeNA2位、東北福祉大の佐藤優投手は中日2位と大学生右腕が高い評価を集めた。

(6)秋山が最多安打、大谷は投手3冠

 プロ野球の東北関係選手が活躍した。西武の秋山翔吾外野手(八戸大出)が10月1日に2安打を放ち、シーズン216安打のプロ野球新記録。日本ハムの大谷翔平投手(岩手・花巻東高出)はパ・リーグの最優秀防御率、勝率1位、最多勝の投手3冠に輝いた。

(7)歴史的金星に畠山ら貢献

 9、10月のラグビーのワールドカップイングランド大会で、日本が歴史的な3勝を挙げた。終了間際に逆転した南アフリカ戦は「史上最大の衝撃」と称賛された。1次リーグで敗退したが、東北から代表に選ばれた畠山健介(仙台育英高−早大出)らの活躍が光った。

(8)ラグビーW杯日本大会の開催地に釜石

 ラグビーの2019年ワールドカップ(W杯)日本大会の開催地12会場が3月、「W杯リミテッド」理事会で承認され、東日本大震災で被災した釜石市が入った。機運を盛り上げてきた努力が実り、地元は歓喜に沸いた。同じく立候補していた仙台市は外れた。

(9)J1仙台は14位、山形は降格

 J1仙台は開幕ダッシュに成功したが、第2ステージに失速。相次ぐ負傷者に苦しみ、年間14位に終わった。4季ぶりにJ1に復帰した山形は選手層の薄さを補えず、1年でJ2に降格した。女子なでしこリーグの仙台レディースは過去最高の2位に躍進した。

(10)バスケBリーグ1部に仙台、秋田

 2016年秋に開幕するバスケットボール男子の新リーグ「Bリーグ(B・LEAGUE)」の1部に参入するチームが7月に発表され、東北からはTKbjリーグの仙台と秋田が入った。bj青森、岩手、福島とNBL2部の山形は2部スタートとなった。

(次点)東北楽天・斎藤が引退

 米大リーグ、ドジャースなどでも活躍した東北楽天の斎藤隆投手(45)=宮城・東北高−東北福祉大出=が今季限りで引退し、日米通算24年間のプロ生活を終えた。引退後はインターンシップ(就業体験)で米大リーグ、パドレス入りし、フロント業務に携わっている。

(12)東北楽天の松井稼頭央が7月、プロ野球2000安打。則本昂大は2年連続最多奪三振のタイトルを獲得。
(13)柔道のロサンゼルス、ソウル両五輪金メダリスト、斉藤仁さん(青森市出身)が1月に死去。
(14)8月のバドミントンの世界選手権男子シングルスで、桃田賢斗(NTT東日本、福島・富岡高出)が日本勢初となる銅メダル。12月の世界連盟スーパーシリーズファイナルでは初優勝した。
(15)11月にあった陸上の八王子ロングディスタンス1万メートルで、村山紘太(旭化成、宮城・明成高―城西大出)が日本新記録。
(16)10月の世界ボクシング機構(WBO)女子バンタム級王座決定戦で、藤岡奈穂子(大崎市出身)が勝ち、女子史上初の3階級制覇。
(17)8月の近畿インターハイのバスケットボール男子で明成(宮城)が初優勝。全国選抜大会で高校2冠を目指す。
(18)2月の陸上の日本選手権男子20キロ競歩で高橋英輝(岩手大、現富士通)が日本新記録で初優勝。12月の長崎陸協競歩大会1万メートル競歩でも日本新記録で優勝した。
(19)1月にあった卓球の全日本選手権男子シングルスジュニアの部で、小学5年の張本智和(仙台ジュニアク)が小学生で初のベスト8。
(20)8月の全国中学校軟式野球大会で、秀光中教校(宮城)は決勝で敗れ、2連覇成らず。


2015年12月26日土曜日

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