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<5度目の年の瀬>心落ち着ける温もり

縁側で愛犬モコ(右)とムックをかわいがる佐藤さん夫妻

◎2015被災地(9)ペットの里帰り

 「モコ」と「ムック」。犬の親子が甘えてくる。木漏れ日が差し込む縁側。ふと、ふるさとの穏やかな光景に思いが及ぶ。
 福島県飯舘村の佐藤文良さん(83)と妻滝子さん(78)。東京電力福島第1原発事故で村を追われ、福島市で暮らしている。
 年末年始は特例で自宅に住める。愛犬を連れて年越しするのは5年ぶりだ。
 モコはムックを村で生んだ。2匹は原発事故が起きるまで8年近く、家族同然だった。
 仮設住宅やアパートでペットは飼えない。岐阜市のNPO法人「日本動物介護センター」にやむなく預けた。車に乗せられる間、2匹はしきりにほえた。
 一戸建ての住宅に移り、ことし3月、2匹を引き取った。「原発は落ち着かないけど、ワンちゃんがいると心が落ち着くね」と滝子さん。
 愛犬を預けた施設では、飯舘村などから引き取った犬18匹が、里帰りできる日を待っている。


2015年12月29日火曜日

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