宮城のニュース

<交通事故>高齢者2割超 高速道逆走は7割

 東北で交通事故が減少傾向にある中、65歳以上の高齢者が起こした人身事故の割合が増え、2015年は初めて2割を超える見通しであることが30日、河北新報社の取材で分かった。最近5年間に東北の高速道路で起きた逆走は、高齢ドライバーが約7割を占め、うち1割に認知症の疑いがあることも分かった。

 東北6県で過去10年間に起きた人身事故件数と、そのうち高齢ドライバーが事故の原因となる「第1当事者」になった割合の推移はグラフの通り。
 人身事故は05年、5万8115件あった。自動車の安全性向上、シートベルト着用義務化など法整備の推進、少子化に伴う若年ドライバーの減少などで事故件数は減少。15年11月末現在、2万7451件(速報値)になり、初めて3万件を下回る可能性も出てきた。
 一方、高齢ドライバーが第1当事者となる人身事故の件数は、ほぼ横ばいで推移。全体の事故件数が減っているため、高齢ドライバーの事故割合は05年の12.0%から14年に19%台に増加した。15年は11月末現在で20.2%と、初めて2割を突破した。
 重大事故につながりかねない、高齢ドライバーによる高速道路の逆走も増えている。
 警察庁などによると、10年9月〜15年12月27日現在、東北6県の高速道路で起きた逆走は106件。うち、高齢ドライバーによる逆走は70件で約7割に達した。106件のうち10件は認知症の疑いがあり、多くが高齢者とみられる。
 同日現在までに起きたことしの逆走は29件で、うち20件は高齢者が運転していた。いずれも過去5年で最多になっている。
 国は高齢者に運転免許証の自主返納を勧めるが、生活環境によって受け止め方はさまざまだ。
 8年前に自主返納したという仙台市青葉区の主婦(83)は「交通の便が良い街中に住んでいるので、運転に未練はなかった」と振り返る。
 同じ仙台市でも郊外にある泉区向陽台の無職男性(87)は週2回、自家用車でスーパーに買い物に行くという。「歩くと息切れがするし荷物も重い。自主返納できればいいのだが、車は手放せない」と話し、ハンドルを握り続ける考えだ。


関連ページ: 宮城 社会

2015年12月31日木曜日

先頭に戻る