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三陸の水産加工品 統一ブランドに

正月用に三陸の豊かな海の幸を買い求める客でにぎわう市場。官民で三陸の統一ブランドを構築する動きが始まる=31日午前9時15分ごろ、塩釜市の塩釜水産物仲卸市場

 東日本大震災で被災した三陸地域の水産加工品を国内外に売り込む広域連携組織を、東北の官民などが3月をめどに設立する方向で検討していることが分かった。世界三大漁場の多様な魚種を生かし、世界に通用する統一ブランドを構築。回復途上にある被災地の販路拡大を目指す。

 組織名は三陸地域水産加工業振興推進協議会(仮称)。オブザーバーを含め水産加工会社や国と青森、岩手、宮城各県、商工団体、物流や流通の関連企業などの参加を想定する。具体的な販路やテーマごとにメンバーが集まり、実施事業を探っていく課題解決型の組織を視野に入れる。
 「三陸を世界トップのブランドへ」を目標に掲げる方向。国際的な食品衛生管理方式HACCP(ハサップ)認証、豊富な水産資源を生かした事業展開などブランド構築に向けた議論を進める。
 このほか検討事業には(1)情報発信サイトの開設(2)ワンストップの国際物流機能による海外展開の促進(3)ITを活用したシステムの効率化(4)高付加価値の商品開発(5)次世代人材の育成(6)観光産業との連携−などが候補に挙がる。
 協議会設立は、震災後に販路が縮小した三陸の水産加工業界の復興を後押しするのが狙い。新商品開発や自力での販路開拓に乗り出す被災企業も出ているが、商品供給量などに限界があった。国内外の市場で存在感を発揮するには、県の垣根を越えた広域の統一ブランド構築が必要となっている。
 東北経済産業局が関係団体に呼び掛け、三陸の産業競争力向上を話し合う研究会が2015年9月に発足した。これまで3回の意見交換を通じ、連携の必要性が確認された。1月下旬か2月上旬に開く次回会合で、協議会設立など連携の在り方を決める方針。
 組織体制や事業計画といった具体的な議論はこれからだが、関係者は「まずは動き、走りながら考える」とのスタンスで一致している。
 東北経産局の守本憲弘局長は「水産加工業が再生しなければ、三陸が復興したことにならない。魅力ある地域にするには、質量ともに世界に通用する統一ブランドが必要だ」と意義を説明する。


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2016年01月01日金曜日


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