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<避難区域>3市町村、今春帰還へ課題山積

 東京電力福島第1原発事故の避難区域を抱える福島県内の市町村がことし、避難指示解除のヤマ場を迎える。今春の住民帰還を目指しているのが、南相馬市の小高区と原町区南部、川俣町山木屋地区、葛尾村の避難指示解除準備区域と居住制限区域。ただ、除染や商業、医療、福祉施設の整備など課題が山積しており、解除が実現するかどうかは不透明だ。
 避難区域を抱える11市町村のうち、避難指示が解除され、住民の帰還が始まったのは2014年4月の田村市都路地区東部、同年10月の川内村東部、15年9月の楢葉町。全域が解除されたのは田村市と楢葉町だけで、9市町村の住民計約7万400人が避難を続けている。
 政府は帰還を促進しようと昨年6月、新たな福島復興指針を策定し、帰還困難区域を除いた避難指示解除準備、居住制限の両区域を17年3月までに解除する方針を打ち出した。
 ことし春の帰還を視野に入れる南相馬市の小高区と原町区南部(対象計1万1702人)、川俣町山木屋地区(1193人)、葛尾村(1360人)で準備宿泊が昨年8月に始まり、ことし2月末まで3カ月間延長された。政府は今後、地元と解除時期などを協議するが、南相馬の宅地で除染が終わったのは6割にとどまり、川俣、葛尾は井戸や商業施設、診療所など生活に必要なインフラが十分に整っていない。
 川内村東部の荻・貝ノ坂の2地区(53人)でも昨年11月に準備宿泊が始まり、村は本年中の帰還を目指す方針だ。
 こうした自治体の後には、17年春を帰還目標に掲げる浪江町、富岡町、飯舘村が控える。飯舘は当初、ことし3月以降の解除を見込んでいたが、除染の完了時期がずれ込み、「17年3月までの解除」に変更した。
 大熊町は18年度中を目標に復興拠点の大川原地区を住める環境に整備する計画。双葉町は解除のめどが立っていない。


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2016年01月06日水曜日

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