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復興伝えるミニコミ誌「西原新聞」2月で幕

最終号の発行に向けて打ち合わせする編集委員ら

 東日本大震災からの復興を住民自ら伝えてきたミニコミ誌が、2月に終刊する。津波で被災した仙台市宮城野区蒲生の西原町内会の女性たちが発行してきた「西原(にしっぱら)新聞」だ。震災後の暮らしをきめ細かく取り上げてきた取り組みは、地区住民の再出発と町内会の解散に伴って一区切りとなる。
 「最終号は2月14日付にします」「あらー、バレンタインデーだっちゃ」
 最後の編集会議があった昨年12月13日、鶴巻1丁目東公園仮設住宅(宮城野区)の集会所が、女性編集委員6人の笑い声に包まれた。
 新聞は2011年11月創刊。A3判の表裏2ページで、ほぼ月1回発行してきた。280世帯、約700人が暮らしていた西原町内会の再生を願って各種会合で配ったり、みなし仮設住宅で暮らす人々に郵送したりしてきた。
 花見やお茶飲み会といった仮設住宅で開催されるイベントの情報を満載し、散り散りに暮らす町内会の人たちが集まりやすい環境をつくった。最新号では、3月に閉校となる中野小のメモリアルイベントで旧交を温めた様子を伝えた。
 仮設住宅に入居していた住民の多くが、新たな住まいに移る見通しとなり、町内会は3月に解散する。編集長の下山栄子さん(71)は「昔からまとまりのある町内会だった。町内会の解散も新聞の終刊も寂しいけれど、震災後、さらに絆が強まったのは良かった」と振り返る。
 最終刊の49号は、編集委員や町内会役員らのメッセージで埋め尽くす。
 創刊当初から新聞作りを支援してきたみやぎ連携復興センター職員の佐藤研さん(48)=仙台市青葉区=の言葉が、最後の編集会議を締めくくった。「節目となる50号は、皆さんが新たに生活を始める土地で、それぞれに作るのです」


2016年01月07日木曜日

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