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<避難区域>時が止まった町の象徴 撤去開始

福島県双葉町の中心部で始まった倒壊家屋の撤去作業=8日午前11時20分ごろ

 環境省は8日、東京電力福島第1原発事故に伴い帰還困難区域になっている福島県双葉町の中心部で、道路上に倒壊している家屋などの撤去を始めた。本年度内に14カ所で予定する。
 JR双葉駅前の商店街などを南北に走る旧国道6号(町道)沿いは、東日本大震災や長期避難による老朽化で倒壊した家や塀が点在。路上に崩れ落ちた家は、無人と化して時が止まった町の象徴になっている。
 8日は駅近くにある初発神社前で、道路の半分以上をふさぐ形でつぶれた木造2階住宅の撤去に着手。作業員約10人が屋根瓦を手で外した後、重機で取り壊した。廃材などは住宅の敷地内に戻し、一部を町内の仮置き場に運ぶ。
 作業に立ち会った家主の釘野雄一さん(78)は家がつぶれた時、下敷きになった。大声で叫び、初発神社の宮司らに助け出された後、町消防団長として災害対策本部で活動した。
 「道をふさいで迷惑を掛け続け、心苦しかった。両親が苦労して建てた家なので残念な気持ちもあるが、ほっとした」と話した。
 道路に倒れた家屋の撤去は当初、一時帰宅した町民らの安全確保のため、町が計画。その後、環境省が帰還困難区域で実施する拠点除染の障害物として、道路にはみ出した家屋や塀を取り除くことにした。


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2016年01月09日土曜日


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