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<成人式>いつか古里で再会を

新成人の代表あいさつで浪江の再生を誓った横山さん=二本松市の安達文化ホール

◎町の未来切り開きたい/浪江・横山遥香さん

 「浪江に帰還できるのか、心の復興とは何だろうか。不安や疑問は尽きないが、目に見える形で町の未来を切り開いていきたい」
 原発事故で全町避難が続く福島県浪江町。成人式は仮役場を置く二本松市で開かれた。町出身で東京に住む新成人・横山遥香さん(19)が町の再生を誓った。
 東京の航空専門学校に在籍しながら昨年10月、大手航空会社に早期入社。羽田空港でカウンター業務に就いている。
 自宅は海岸から1キロの浪江町請戸地区にあった。津波で流された後、原発事故が追い打ちをかけた。避難所を転々とし、父が単身赴任していた大崎市にいったん落ち着いた。
 高校2年の4月、いわき市で授業を再開した富岡高の国際コースに転入。米国とフランス、オーストラリアの3カ国に短期留学した。
 滞在中、震災について度々聞かれたが、避難先から自宅に戻ったことがなく、実感が伴わない。画像検索サイトを使って説明するしかなかった。「実際に足を運んでいれば、自分の言葉で古里の現状を伝えられたのに」。悔しさが募った。
 成人式は古里で集まりたかったが、かなわなかった。「生まれ育った浪江で人生の節目を迎えられなかったのが残念」と寂しさを語る。せめて町の復興への思いを自分の言葉で発信しようと、式の代表あいさつに立候補した。
 「いつか新しく生まれ変わった浪江で、みんなと再会したい」。結びの言葉に力を込めた。


2016年01月11日月曜日

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