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若手漁師ら海外で販路開拓 現地法人も計画

クアラルンプールのフェアで県内産の水産加工品を手に取る現地客

 宮城県内の若手漁師らでつくる一般社団法人「フィッシャーマン・ジャパン」(石巻市)が、経済成長著しいマレーシアで販路を開拓している。昨年、首都クアラルンプールで農林水産物などの県産食品のフェアを実施。1次産業の振興に加え、将来的には県産品を国内外に売り込む「地域商社」を目指すという。
 昨年11月から1カ月間、クアラルンプールの商業施設で実施したフェアでは、一般向けの物販や試食のほか、現地バイヤーとの商談も行い、卸業者と高級スーパーの計3社との取引を決めた。
 フェアは県からの委託で、水産関連会社をはじめ、農協や菓子メーカーなど37社の約100商品を扱った。当初は石巻地方特産のギンザケをアピールする予定だったが、現地のバイヤーは少量多品目を望んだ。フィッシャーマンの津田祐樹さん(34)は「海外では多くの商品をそろえることが必須と痛感した」と言う。フェアでは水産物を中心にしながらも幅広い物産を持ち込んだ。結果的に成約した商品は、ギンザケやウニといった海産物に加え、イチゴも含まれた。
 マレーシアは1人当たりの国内総生産(GDP)が1万ドルを超え、購買力が高い。イスラム教が国教のため、消費が活発化するイスラム圏進出の試金石にもなる。イスラム教の戒律に従って加工、調理したと示す「ハラル認証」もあり、フィッシャーマンはおととし、現地で進出に向けた市場調査も行った。
 フィッシャーマンは、3月にタイ・バンコクでもフェアを実施するほか、シンガポールへの進出も練る。マレーシアには2017年度を目標に現地法人を設立する計画だ。
 漁師らが販売にまで関わることについて、津田さんは「宮城の商品は質が高いが、販売を他者に委ねていては価格低下を招く」と説明。「魚介類をはじめ、豊富な1次産業は大きな資源。地域商社として食材を売り込み、持続的な発展に結びつけたい」と意気込む。


2016年01月12日火曜日


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