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<最終処分場>政府断念か 分散保管を継続

 政府は15日、東京電力福島第1原発事故で発生した指定廃棄物に関し、宮城など5県内の各市町村がごみ処理場や下水処理施設などで分散保管する方式を継続する方針を固めた。堅固なコンクリートで覆う処分場を5県に1カ所ずつ設置する計画は地元の反対が強いため、無理に調整を進めないことで事実上断念する。東日本大震災から5年という節目を前に自治体が受け入れやすい現実的な対応が必要と判断した。
 環境省は、屋外の仮置き場を集約したり、屋根や壁を設置したりして対応する方針だが、地元からは安全面を懸念する声が強まりそうだ。
 指定廃棄物は、福島の原発事故で放出された放射性物質を含む汚泥や焼却灰などで、放射性セシウムの濃度が1キログラム当たり8千ベクレル超の廃棄物。昨年9月末の時点で12都県に計約16万6千トンあり、福島県が約13万8千トンを占める。政府は、発生した各都県で処理する方針を決定。特に宮城、茨城、栃木、群馬、千葉の5県では約2万5千トンの廃棄物が発生し、既存の施設では処理しきれないため、2011年11月に処分場を新設する方針を決めた。
 しかし政府が候補地として提示した宮城県の栗原市、大和町、加美町の3市町と栃木県塩谷町、千葉市では、住民や自治体が強く反発。政府は詳細な調査に着手できない状態が続いていた。
 茨城県の橋本昌知事は昨年末、県内市町村の意向を踏まえ、国に分散保管のままとすることを要望し、処分場候補地とされた千葉市も同様の対応を求めていた。
 一方、町内への処分場建設に反対していた見形和久塩谷町長は15日、「分散させると災害が起こったときに廃棄物が散らばる可能性がある」と述べ、国に抜本的な対策を求める考えを示した。


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2016年01月16日土曜日

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