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津波被災の明治の旧旅館、カフェに再生

明治初期の建物「旧えびや旅館」にオープンしたカフェ。店主の菊池さんは「ホッと一息つく場所にしたい」と話す

 塩釜市のNPO法人「みなとしほがま」(菅原周二理事長)は15日、明治初期の建築物「旧えびや旅館」(同市本町)の1階で「カフェ はれま」を開店した。老朽化し、東日本大震災の津波で浸水した建物を修復した。「街歩きの観光スポットの一つにしたい」とNPOは期待する。
 カフェは30人ほどが入る広さで、約140年前の建築当時の建材を生かし、内装を施した。小上がりは作家の展示・販売スペースとしても使用する。
 藻塩焼(もしおやき)神事で知られる御釜神社の向かいに立地。周囲には塩釜神社、旧亀井邸、杉村惇美術館など塩釜の歴史と文化を伝える観光スポットが点在する。NPO理事で店主の菊池千尋さん(55)は「塩釜を訪れる人たちが一休みできるカフェにしたい」と語る。
 建物は木造3階で、1876年の明治天皇東北巡幸の際、大隈重信ら随行者の宿泊先となった。旅館・遊郭として昭和初期まで使われ、その後、茶舗として営業。津波で浸水し、解体が決まったが、NPOが歴史的な価値に着目し、買い取った。国や県の補助金を含め約5000万円かけて修復。ボランティアによる清掃活動も続けてきた。
 NPOは2、3階の活用策について、塩釜の歴史を紹介する資料の展示などを検討。春ごろの本格オープンを目指している。建物を維持するための寄付も募っている。
 カフェの営業時間は午前10時〜午後6時。水曜定休。連絡先は菊池さん090(4557)1671。


2016年01月16日土曜日


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