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<原発事故>福島の民有林9割 伐採可能

オレンジ色が毎時0.5マイクロシーベルト超、茶色が2.5マイクロシーベルト超の地点

 東京電力福島第1原発事故の影響を受けた福島県の森林について、民有林の9割近くが県が定めた空間放射線量の基準を下回り、伐採や搬出が可能であることが、県木材協同組合連合会(県木連、福島市)の調査で分かった。
 県は2014年12月、放射性物質濃度が1キログラム当たり8000ベクレルを超えて指定廃棄物となる樹皮の発生を抑制するため、空間線量が毎時0.5マイクロシーベルト以下の民有林の伐採を可能とする指針を策定した。ただ、地域ごとの具体的な線引きは明らかにしておらず、県木連が15年、独自に調査した。
 原子力規制庁が公表している航空機モニタリングによるメッシュ状のポイントデータ(約21万地点)と民有林の分布を照合。その結果、民有林の87.6%(7万8633地点)が基準値を下回った。県南や会津地方を中心とした33市町村は基準値超えがゼロだった。
 一方、避難区域が設定された12市町村を中心に基準を超える民有林が広がっている状況もあらためて浮き彫りになった。田村市と広野町を除く10市町村で5割を超え、富岡町と葛尾村は全地点で上回った。国が営林活動の自粛を求める毎時2.5マイクロシーベルト超の地点も帰還困難区域を中心に多かった。
 福島県の森林面積は全国4位の97万ヘクタールで、民有林は58%の約56万ヘクタールを占める。県木連の宗形芳明専務理事は「木材として利用可能な人工林が増えつつある中、将来を見据えた造林事業を検討する際などの参考にもしたい」と話す。


2016年01月18日月曜日

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