秋田のニュース

渋谷のハチ公像 96年ぶり秋田に里帰り?

JR渋谷駅前の忠犬ハチ公像

 JR渋谷駅西口のシンボルとして親しまれている忠犬ハチ公の銅像を、モデルとなった秋田犬ハチの古里・秋田県大館市に一時的に移す話が浮上している。渋谷駅周辺の整備事業に伴う。移転時期は2020年ごろと先だが、実現すれば、1924年に秋田を離れたハチにとって、96年ぶりの「里帰り」となる。
 渋谷駅周辺の整備工事は10年に始まり、27年春ごろ完了予定。現在は東口を整備中で、西口の着手は20年ごろと見込まれる。工事が始まればハチ公像を移動させる必要がある。
 銅像の一時移転は、「忠犬ハチ公のふるさと」を掲げる大館市が渋谷区長や区議会などに非公式に持ち掛けている。福原淳嗣市長は「ぜひ大館に里帰りしてもらいたい。観光面でも効果がある」と意欲的。今月22日に東京である「忠犬ハチ公銅像維持会」(渋谷区)の賀詞交換会に出席し、熱意を伝える考えだ。
 「忠犬ハチ公銅像及び秋田犬群像維持会」(大館市)の富樫安民会長(71)も「里帰りは大歓迎。にぎやかな渋谷から静かな田舎に帰ってきて、ゆっくり休んでほしい」と期待する。
 大館市内には、ハチ公をはじめ秋田犬の銅像やモニュメントが十数体ある。気の早い関係者からは「JR大館駅前の銅像と仲良く並べてはどうか」といったアイデアが出ている。
 ハチ公像の大館移転は今後、渋谷駅西口の工期が具体化する中、区役所内で一つの案として協議される見込み。だが、渋谷区民のハチ公像に対する思い入れが強いこともあって、実現は容易ではない。
 渋谷区渋谷駅周辺整備課は「ハチ公像は観光名所でもあるので、今後関係者を含めて議論する」と慎重だ。忠犬ハチ公銅像維持会事務局の担当者も「移動が具体的に決まれば話し合っていく」と語るにとどまる。

[忠犬ハチ公]1923年秋田県二井田村(現大館市)で誕生した雄の秋田犬。24年東京帝大教授上野英三郎氏の飼い犬となった。25年に上野氏が急死した後も渋谷駅前で帰りを待つ姿が話題となり、美談となった。35年に死んだ。渋谷駅の銅像は34年に建立されたが、戦時中に供出され、48年に再建された。


関連ページ: 秋田 社会

2016年01月19日火曜日

先頭に戻る